日本銀行《Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images News/ゲッティイメージズ》

金融政策の修正によっては自動車などの輸出産業の業績にも大きく影響を与えるとみられるが、日銀の黒田東彦総裁の後任人事について、政府が雨宮正佳副総裁に就任を打診したことがわかったという。

きょうの日経が1面の準トップで報じているが、岸田文雄首相は、現役の副総裁であり異次元緩和の政策に携わってきた雨宮氏が適任と判断。複数の政府・与党幹部が、雨宮氏に次期日銀総裁のポストを打診。政府は副総裁ポストを含めた人事案の最終調整に入っており、与党などと協議を急ぐそうだ。

◆異次元緩和など、デフレ下の金融政策に関わる
黒田氏は4月8日に任期満了を迎えるが、経済の安定成長に向けて金融政策の正常化を探ることが次期総裁の役割となる。後任人事については、与党などとの調整を進め、2人の副総裁も含めた人事案を2月中に国会に提示するという。

記事によると、雨宮氏は金融政策を企画・立案する企画畑を中心に歩み、2013年に就任した黒田総裁を企画担当理事や副総裁として支えた。01年の量的緩和政策や10年の包括的な金融緩和、13年の異次元緩和政策、現在まで続く長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)といったデフレ下の金融政策のほとんどに関わってきた。

また、日本経済や金融市場へのショックを避けながら政策修正を進めるには金融政策への豊富な知識と経験が求められる。次期総裁はこれまでの異次元緩和の効果と副作用を総点検したうえで、段階的に政策を修正していく粘り強さも求められるとも伝えている。

2023年2月6日付

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