ツイーターを純正位置に装着するためのステーが同梱されたスピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1736Sll)。Photo by カロッツェリア

カーオーディオ機器を自分で取り付けたいと考えるドライバーが増えている。コロナ禍をきっかけに、クルマいじりが静かなブームとなっているからだ。今回からスタートする当連載では、そういった方々に向けて、カーオーディオDIYの勘どころを解説していく。

まずはスピーカー交換について考えていく。第1回目となる当回では、どのような製品を選ぶべきなのかを説明する。

結論から入ろう。選ぶべきは、「カスタムフィット」とか「トレードイン」とうたわれている製品だ。これらはすなわち、「取り付け性が高い」ことが特長だからだ。

ただし、何をもって「取り付け性が高い」のかは、製品によってまちまちだ。例えば、取り付けに必要なパーツが充実しているモデルがある。カプラーオンで配線を行えるパーツが同梱されていたり、ドアスピーカーに対しては車体メーカー別の取り付け用スペーサーが同梱されているモデルもある。

逆に、取り付けに必要なパーツはそれほど多くは同梱されてはおらず、サイズ的に汎用性が高いことをもって「取り付け性が高い」とうたわれている製品もある。なので、必要パーツが揃っているモデルが良いと思ったときには、同梱されている部品の内容もチェックしておこう。

ただし、取り付けに必要なパーツがある程度揃っていても、純正スピーカーが置かれている状況次第ではひと筋縄ではいかない場合も出てくる。そのことは頭に入れておきたい。

で、スピーカー交換がしやすいのは純正オーディオシステムがシンプルな場合だ。例えば、ドアにフルレンジスピーカーが取り付けられているだけであったり、ツイーターとミッドウーファーとが設定されているセパレート2ウェイシステムであっても各スピーカーに対して細かくサウンドコントロールが掛けられていない車種では、スピーカー交換は比較的にやりやすい。

逆に、純正オーディオシステムが複雑化(高度化)している車種、例えばプレミアムオーディオシステム等のスペシャルな純正オプションシステムが装着されている場合には、難易度は上がりがちだ。

なお、「カスタムフィット」モデルの中には、ツイーターを純正位置に取り付けるためのステーが同梱されているモデルもある。後付け感なく取り付けたいと思う場合にはそういったモデルを選択しよう。とはいえ、そのようなスピーカーは適合車種が限られる。適合の確認はくれぐれもお忘れなきように。

今回は以上だ。次回以降もスピーカー交換を自分で行おうとするときのポイントについて1つ1つ解説していく。お楽しみに。