5月14日に有明ガーデン(東京都江東区)にて開催した「レスポンス読者限定EV・PHEV試乗会」。今回は、ドイツ勢からの出展となったBMWとアウディのレポートをご紹介。
BMW製EVの高い完成度は推して知るべし
今回、BMWは参加メーカー中最多となる3台を用意。試乗車は『iX』と『i4』、展示車は『iX3』だった。
まずはiX。今回の試乗車の中でもっとも高価なモデルだったこともあり、高級感や快適さ、先進性などに好評価が集まった。そのサイズゆえに、広さや重厚感に言及する意見も目立ったが、なかにはひとこと「スゴイ!」との感想も。メルセデスベンツのEQモデルと比較しているという声も聞かれた。いっぽうで、ガソリン車から乗り換えても違和感がない、という参加者が少なくなかったのはやや意外だったが、それもBMWらしい完成度の高さの表れといえそうだ。
同じことは、i4にも言える。参加者からは「内燃エンジン(ICE)の高級車と変わらない洗練性や乗り味、自然さを感じた」というものと、「モーターならではのスムーズさや静かさ、パワフルさが印象に残った」という声の両方が聞かれ、その両方の利点を同時に挙げる参加者もいた。電動車特有のブレーキフィールを指摘する回答はあったが、i4に試乗してEVに興味を持った、という感想もあった。
BMWのスタッフは、「まだまだ様子見のユーザーが多い」という感触を得たという。他社以上にエンジンへのこだわりを強く打ち出してきたメーカーだけに、そのファンに電動化への抵抗が根強いのはやむを得ないだろう。でありながら、試乗したら違和感がなかった、という感想が数多かったのだから、BMW製EVの高い完成度は推して知るべしだ。
iXのようなEV専用車と、i4やiX3のようなICE版が併売されているEVを揃え、さらには同グループのMINIも含めてPHEVのラインナップが充実しているBMW。輸入車での電動化を考えるなら、有力な選択肢といえそうだ。
スーパーカー的な雰囲気で注目を集めた『e-tron GT』
今回、展示車のみだったものの、来場者の熱い視線を集めていたのがアウディ『e-tron GT』だ。SUVタイプや手頃なサイズの4ドアが居並ぶ中で、醸し出すスーパーカー的な雰囲気は異彩を放ち、まるでここだけがモーターショーのブースになったかのような趣さえあった。
ひときわスポーティで、しかもひときわ高価なモデル。街なかでも、販売店の店頭でもあまり目にすることがないだけに、配布されるリーフレットを手に取る人数も多かった印象だ。
しかも、シートに座ってじっくり観察できるめったにない機会とあって、順番待ちの列ができることもしばしば。子どもや若い男性が目立ったが、熱心に説明を聞く若い女性の姿もあり、趣味性の高いクルマ好きには間違いなく刺さっていたといえる。
かえすがえすも、試乗車がなかったことが残念でならないe-tron GT。476psのハイパワーは、一般道では片鱗しか感じられないだろうが、ロング&ワイドでありながらオールホイールステアリングがもたらす取り回しのよさは、市街地で体感して欲しかったところ。またの機会があることを切に願うばかりだ。
ドイツ勢EVの完成度に「スゴイ!」の声、“走り”のBMW&アウディ【レスポンス EV・PHEV試乗会】
2022年06月22日(水) 10時30分
関連ニュース
- BMW『X3』新型、プロトタイプの写真を公開 (04月20日 12時30分)
- BMWの4ドアEVクーペ『i4』、改良新型を発表へ (04月20日 09時00分)
- BMWと放課後NPOが協働、未来のクルマを学ぶプロジェクト募集開始 (04月17日 09時40分)
- BMWの258馬力・直4ターボエンジンを搭載、モーガン『プラス4』に改良新型 (04月13日 18時00分)
- BMW M が新型車を発表へ…5月の「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ」 (04月11日 11時30分)