(イメージ)《写真提供 写真AC》

いろんなボディーカラーのセダンやSUV、それに軽トラまで多くの車が緑の芝生の広場に整然と並ぶ。きょうの読売1面のカラー写真を見て、「何だ、これ!?」と首を傾げた人もいることだろう。

一週間後の10月31日投開票の衆院選期間中で、ラストサンデーというよりも唯一の日曜日となった昨日(24日)は、候補者たちが新型コロナウイルスの感染対策を講じながら、あの手この手で演説を行い、支持を訴えたという。

きょうの各紙にも「ラストサンデー重点区で訴え」(毎日)、「最後の日曜日、選挙戦様変わり」(日経)などと報じているが、このうち、読売と産経は、福島県内の候補者があえて人混みを避け、聴衆がマイカーなどに乗ったまま演説を聴く「ドライブイン」形式の個人演説会を開催したことを取り上げている。

それによると、会場となった会津若松市の陸上競技場跡地の多目的広場には約200台の車が集まり、車に乗った人たちは約1時間、窓を開けて特設ステージで候補者が熱弁をふるった演説に耳を傾けたという。ドライブイン形式の演説は米国のバイデン大統領が選挙戦で行ったのを参考にしたとみられる。

そんな中、岸田政権発足後初の国政選挙となった参院静岡、山口両選挙区の補欠選挙が一足先に投開票され、静岡県では野党系の無所属新人の元県議山崎真之輔氏が初当選。山口県は比例代表から転出した自民党前職の元経済産業政務官北村経夫氏が3選を決めたという。

静岡は立憲民主、国民民主両党の共闘が奏功。きょうの朝日は「参院補選静岡で自民敗北」、東京は「参院静岡、野党系勝利」とのタイトルで1面のトップで「岸田首相にとって痛手となり、影響は必至」とも伝えている。何はともあれ、それぞれの政党や候補者の政策をよく吟味しながら、10月31日には1票を投じたいものである。

2021年10月25日付

●参院補選、自民1勝1敗、静岡野党系に敗北 (読売・1面)

●トヨタ労連立民離れ、共産共闘に拒否感、与党と関係強化 (読売・4面)

●松山日本に刻んだV、マスターズ以来米ツアー7勝目 (朝日・11面)

●5都府県きょう時短解除、酒類制限要請も(毎日・1面)

●コロナ対策で密回避、ドライブイン演説会 (産経・22面)

●製造業、内定者3年ぶり増、本社調査 (日経・1面)

●石炭火力全廃、2つの対立軸、31日COP26開幕、議長国の英、日本に決断促す (日経・3面)