トヨタ・ヤリス・ハイブリッド 新型(欧州仕様)《photo by Toyota》

ACEA(欧州自動車工業会)は10月15日、2021年1〜9月の欧州全域(EU+EFTA+UK、全30か国)の新車(乗用車)販売結果を発表した。総販売台数は916万1918台。前年同期比は6.9%増と3年ぶりに前年実績を上回った。

◆5大主要国ではドイツ以外の4か国が前年超えと回復

5大主要国では、ドイツが前年同期比1.2%減の201万7561台にとどまった。一方、フランスは、前年同期比8%増の126万0373台と3年ぶりのプラス。英国は131万6614台を売り上げ、前年同期比は5.9%増とプラスに転じた。イタリアは、20.6%増の116万5491台と回復。スペインは、8.8%増の64万795台と3年ぶりの前年超えだ。

主要8社の販売実績は、首位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同期比8.8%増の237万1441台と、3年ぶりのプラス。1〜9月の市場シェアは25.9%と、前年同期に対して0.5ポイント伸ばした。主力のVWブランドは7.8%増の102万8648台、アウディブランドは11.6%増の48万1035台と、ともに回復した。

◆市場シェアを20.3%に伸ばしたステランティス

2位は、PSAグループとFCAの合併で誕生したステランティス。1〜9月実績は、前年同期比8.1%増の186万3391台だった。市場シェアは20.3%と、前年同期に対して0.2ポイント伸びた。各ブランドの内訳は、プジョーが5.9%増の55万8408台、シトロエンは6.9%増の35万0979台、オペルは9.6%増の38万2944台と、そろって回復した。また、アルファロメオは20.6%減の1万9399台と、減少傾向にある。フィアットブランドは8.9%増の37万8449台、ジープブランドは22.1%増の10万2871台と回復を果たした。

3位はルノーグループ(ダチアを含む)。その販売台数は80万8392台で、前年同期比は8%減と落ち込んだ。低価格のダチアブランドは、2.8%増の29万9357台と回復。アルピーヌブランドは73.9%増の1516台と伸びた。一方、主力のルノーブランドは、13.5%減の50万6340台にとどまった。

4位はヒュンダイグループ。1〜9月は、ヒュンダイとキアの両ブランドで、前年同期比24.4%増の77万1145台を販売している。

5位はBMWグループ(MINIを含む)。1〜9月は66万1291台を売り上げ、前年同期比は9.8%増とプラスに転じた。1〜9月の市場シェアは7.2%と、前年同期に対して0.2ポイント伸ばした。BMWブランドは、前年同期比11.4%増の53万3109台と回復。MINIブランドは3.7%増の12万8182台と、3年ぶりのプラスだった。

◆トヨタの市場シェアは0.7ポイント伸びて6.6%に

6位はトヨタグループ。1〜9月実績は、前年同期比19.5%増の60万0662台と、2年ぶりのプラスだ。市場シェアは、前年同期に対して0.7 ポイント伸びて、6.6%とした。トヨタブランドが20.2%増の56万2824台と回復。レクサスブランドは9.7%増の3万7838台と2年ぶりに前年実績を上回った。

7位はダイムラー(メルセデスベンツとスマート)。その販売台数は50万6254台。前年同期比は5.2%減と減少した。ブランド別では、メルセデスベンツが7.3%減の48万1795台にとどまった。スマートは2万4459台を売り上げ、前年同期比は71.2%増と伸びて、2年ぶりに前年実績を上回った。

8位のフォードモーターは、42万2887台を販売した。前年同期比は11.3%減と、後退している。

その他の日本メーカーでは、マツダが前年同期比18.1%増の12万4460台と回復した。一方、日産は前年同期比9.9%減の19万1552台、三菱は32.1%減の5万5659台、ホンダは11%減の5万1887台と減少している。

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