ロータス・エミーラ V6 ファーストエディション《photo by Lotus》

ロータスカーズは9月20日、新型スポーツカーの『エミーラ』(Lotus Emira)の発売記念モデル、「V6ファーストエディション」を欧州で発表した。英国本国でのベース価格は、7万5995ポンド(約1140万円)としている。

◆EVハイパーカーの『エヴァイヤ』のデザインの特徴を導入

エミーラは、EVハイパーカーの『エヴァイヤ』のデザインの特徴を導入した初めてのロータススポーツカーだ。エヴァイヤの影響は、流線的なサーフェイスと鮮明で特長的なラインに反映されているという。ボディサイズは全長4412mm、全幅1895mm、全高1225mm、ホイールベース2575mm。目標車両重量は最も軽い仕様で1405kgとしている。

エミーラには、エッジをシャープに仕上げたボンネット、後部に向かって引き締められたシュリンクラップされたキャビン、力強いリア回りに切り込まれたアーティスティックシェイプが施されたドアとベントを採用する。ボンネットのベントは、車の空気の流れを誘導し、エアロダイナミクスを最適化するために、エヴァイヤの構造から取り入れたものだ。

縦型のオールLEDヘッドランプが標準装備された。エヴァイヤと同様、ウイングにインスパイアされたツインブレードデザインを採用している。ボンネットには、新しいロータスのロゴが配された。

ドアに切り込まれたアーティスティックシェイプセクションがドアを通してリアホイール前の吸気口に空気の流れを導く。これは、エンジンに空気を供給するだけでなく、エンジンを冷却する狙いもある。エミーラのネームバッジは、Cピラーに配置された。

リアはエヴァイヤ同様、ロータスのワードマークが組み込まれたバンパーがボディ同色パネルの上にレイアウトされた。その両端には、ホイールアーチからの空気を排出する排出口が設けられた。スリムなブレーキライトにつながるフラットなC字型のLEDテールライトが配された。ナンバープレートの両側にツインエキゾーストパイプを置き、その下にダウンフォースを高めるためにディフューザーを装備している。

◆12.3インチTFTドライバーディスプレイ

インテリアは、ドアトリムと一体化し、包み込むようなダッシュボードを採用した。名車『エスプリ』のシフトレバーを反映したMT車のシフトレバー配置や、V6エンジン搭載車のMTのセンターコンソールのベース部分の半露出のギアリンケージが特長だ。スタート/ストップボタンには、保護用の赤いカバーが付く。

2つのシートは、高速コーナリング時の横方向のサポートと長距離移動時の快適性を両立するように設計されている。標準のシートは4方向の電動調整機能を備えている。メタリックスポークとコントロール操作系を備えたフラットボトムタイプのスポーツステアリングホイールが採用された。

インフォテインメントシステムへのアクセスは、ダッシュボード中央の10.25インチタッチディスプレインや、ドライバー正面の12.3インチTFTドライバーディスプレイで行う。グーグル「Android Auto」とApple「CarPlay」を標準装備。すべてのコンテンツはロータス専用で、ロータスが自社で設計と開発を手がけたという。

◆0-100km/h加速4.2秒で最高速は290km/h

エミーラは、新しいロータススポーツカーアーキテクチャをベースに開発された。ロータス押出し結合アルミ製シャシーテクノロジーを使用している。

エミーラは、2つのガソリンエンジンから選択できる。テクニカルパートナーのメルセデスAMG製の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンと、『エキシージ』と『エヴォーラ』で定評あるトヨタ製の「2GR-FE」型3.5リットルV型6気筒ガソリンをスーパーチャージャーで加給したエンジンだ。それぞれがロータスによって調整され、ユニークで独特のキャラクターを生み出すという。

発売記念モデルのV6ファーストエディションには、3.5リットルV型6気筒ガソリンスーパーチャージャーを搭載する。最大出力は405ps、最大トルクは6速MTが42.8kgm、パドルシフト付き6速ATが43.8kgmを引き出す。このエンジンは、6800rpmまで許容する。0〜100km/h加速はMTが4.3秒、ATが4.2秒。最高速は290km/hに到達する。

◆装備充実のV6ファーストエディション

V6ファーストエディションには、「ロータスドライバーズパック」を標準装備した。グッドイヤー「イーグルF1」スーパースポーツタイヤと「ツアー」または「スポーツ」サスペンション、ミシュラン「パイロットスポーツカップ2」タイヤとスポーツサスペンションの2仕様から選択できる。どちらのタイヤも、エミーラのために特別に開発された。

サスペンション設定のツアーは、日常の道路での使用に合わせて調整されており、ロータスのダイナミックなパフォーマンスとハンドリングの最適なブレンドとより快適な乗り心地を提供する、と自負する。これに対して、スポーツはわずかに硬いサスペンションセットアップとなる。

V6ファーストエディションは、20インチの軽量Vスポークアルミホイールを装着する。ダイヤモンドカットされたプレミアムツートン仕上げが標準で、シルバーまたはグロスブラック仕上げが無償オプションで選択できる。ブランドのロゴ入りキャリパーを備えたツーピースブレーキディスクとタイヤ空気圧監視システム(TPMS)も標準装備した。

また、V6ファーストエディションには、オールラウンドLEDライト、チタン製エキゾーストフィニッシャー、ヒーター付き電動格納式ドアミラー、リアパーキングセンサーを採用する。「ロワブラックパック」も標準装備されており、フロントバンパーエアブレード、フロントスプリッター、サイドシル、リアディフューザーがグロスブラックで仕上げられた。

ヒーター付きシートは12方向に調整可能で、運転席にはドアミラーにリンクされた2つのメモリプリセットが備わる。クライメートコントロール、クルーズコントロール、キーレススタートを装備した。

V6ファーストエディションのボディカラーには、セネカブルー、マグマレッド、ヘテルイエロー、ダークバーダント、シャドウグレー、ニンバスグレーの6色を用意した。2022年には、さらなるボディカラーが追加される予定だ。インテリアカラーは7色で、赤、黒、灰色、黄褐色のナッパレザーと、赤、黄、灰色のステッチが施された黒のアルカンターラが選択できる。サテンクロームトリムフィニッシャー、白いインテリアムード照明、ロータスブランドのシルキックプレートを装備している。

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