東京2020パラリンピック・マラソン《Photo by Naomi Baker/Getty Images Sport/ゲッティイメージズ》

東京パラリンピックが9月5日夜の閉会式で13日間の日程を終えた。新型コロナウイルスの感染爆発が続く中、多くの世論の反対を押し切って強行開催された東京オリンピック同様に、前代未聞の「無観客開催」という異例の事態となった。

夏場の開催で連日の酷暑や気候変動による大雨などの悪条件が重なる中でも懸命に戦い抜いたすべてのアスリートには、心の底から拍手を送りたい。だが、矛盾だらけの大会は過去の五輪の華やかなムードのスポーツの祭典とはほど遠く、大会運営面などで「想定外」の事故やネガティブな話題が強く印象づけられたのは残念でならない。

きょうの各紙は、6紙すべてが「東京パラ閉幕」を1面トップで掲載したほか、スポーツ面を含めて関連記事が目白押し。社説のテーマでも取り上げており、読売は「逆境に立ち向かう勇気くれた」。朝日は「将来に何をどう残すか」。さらに、毎日は「壁なき社会につなげたい」、産経は「可能性示した選手に拍手を」。

そして東京は「『共感』未来への遺産に」、日経は「社会変える好機となるパラ選手の活躍」、社説とは別に「五輪・パラあり方問う」という見出しで「商業主義見直す契機」などと伝えている。

7月中旬から始まった東京五輪と、それに続いた東京パラリンピックもやっと幕を閉じたが、マイカー族などが忘れてならないのは、首都高速道路では選手や五輪関係者の送迎を優先するために一般車に適用していた「1000円上乗せ」もようやく解除。きょう9月6日からは通常の通行料金に戻り、深夜の5割引も終わったが、これで首都高と並行する一般道路の渋滞も緩和されればいいが……。

2021年9月6日付

●東京パラ閉幕、コロナ異例の大会完結最終日「金」ラッシュ(読売・1面)

●「次の首相」河野氏23%、石破氏21%、岸田氏12%、本社世論調査(読売・1面)

●航空海外提携に逆風、全日空相手先が破綻、日航独禁当局不認可(読売・4面)

●ビートたけしさん乗車中に襲われる、銃刀法違反疑いで男逮捕(産経・22面)

●緊急事態延長、週内に判断、首都圏・関西・中部医療体制厳しく(日経・1面)

●「軽」価格上昇、10年で5割、安全装備充実でコスト増、2強シェア競争も一服(日経・5面)

東京2020パラリンピック閉幕《Photo by Koki Nagahama/Getty Images Sport/ゲッティイメージズ》