メルセデスマイバッハ Sクラス《写真提供 メルセデス・ベンツ日本》

メルセデス・ベンツ日本は7月1日、新型メルセデスマイバッハ『Sクラス』(Mercedes-Maybach S-Class)の先行予約の受付を開始した。

価格は4.0リットルV8ツインターボ+マイルドハイブリッドの「S580 4マチック」が2648万円、6.0リットルV12ツインターボの「S680 4マチック」が3201万円。納車は11月以降を予定している。

メルセデスベンツのフラッグシップとなる新型メルセデスマイバッハSクラスは、新型Sクラスのロングホイールベースモデルからさらにホイールベースを180mm延長することで後席の居住性を向上させた。また、リアドアの電動開閉機能やアクティブロードノイズキャンセレーション機能などショーファードリブンとしての快適性、静粛性を追求した最新技術を採用。さらに、専用ステッチを施したレザーや使用面積を大幅に増やしたウッドトリムなど、ラグジュアリーを極めた1台に仕上げている。

◆セダンの伝統的様式に沿った完璧なプロポーション

エクステリアデザインはクラシックな3ボックスセダンを基調に、フロントのショートオーバーハングとリヤのロングオーバーハングというセダンの伝統的様式に沿った完璧なプロポーションを備えている。フロントグリルは立体的なトリムが縦に走り、中央上部のクローム部分には「MAYBACH」の文字が刻まれている。クローム仕上げのエアインテークは左右方向のボリュームを強調している。

新型メルセデスベンツSクラスよりホイールベースを180mm延長しているが、乗降性の向上も図ったリアドアと垂直に近い角度のCピラーにより、バランスの取れたサイドビューとなっている。Cピラーにはサイドトリムに溶け込むフレームによって囲まれた固定型のクォーターライトと、マイバッハのエンブレムを配置。ドアハンドルは格納型とし、空力性能の向上とともに、シンプルでクリーンなデザイン性に寄与している。20インチの鍛造ディッシュタイプアルミホイールを標準装備。フロントドアを開いた際、足元にマイバッハブランドのエンブレムを投影するブランドロゴ プロジェクターライトを採用している。

リアにはツーピース型コンビネーションランプを備えている。メルセデス・マイバッハ Sクラスでは内部にライトを追加するとともに、一部が動的に点灯する機能を与え、夜間走行時には特有の見栄えを演出。リアバンパーとエグゾーストエンドも専用デザインとし、落ち着きと重厚感のあるリアエンドとなった。

◆デジタルとラグジュアリーが融合した上質な室内空間

インテリアは、デジタルとアナログとラグジュアリーの融合と調和が図られており、大型有機ELメディアディスプレイと高級素材や精巧なクラフトマンシップが独特で上質な室内空間を作り上げている。12.3インチコックピットディスプレイの表示モード「マイバッハ」ではブランドカラーのローズゴールドをメーターの周囲と指針にあしらう。システム始動時にはコクピットディスプレイとメディアディスプレイに専用アニメーションを表示する。

シートは新型Sクラスを踏襲した上で、ダイヤモンドパターンとダブルシームを加え、前席バックレストの背面は上質なウッドパネルとアンビエントライトを採用し、高級家具のような雰囲気を演出。ファーストクラスパッケージ(4人乗り仕様)を選択した場合、後席を包み込むようにインテリアウッドトリムを配置し、高級感を醸し出す。

アクセルペダルとブレーキペダル、ヘッドレストクッション、フロントシートバック レストにはマイバッハブランドのエンブレムをあしらい、ステアリングホイールやイルミネーテッドステップカバーには「MAYBACH」の文字を刻む。

◆ホイールベース延長でさらに快適な後席空間

新型メルセデスマイバッハ Sクラスは新型Sクラスのロングモデルよりもホイールベースが180mm長くなっており、延長分すべてを使って後席を拡充させた。

後席左右のエグゼクティブシートは座面とバックレストを別々に調整でき、バックレストのリクライニング角度は最大43.5度。リクライニングポジションにした場合、助手席に人がいなければ助手席シートが自動的に前方へ移動。助手席は改良型のヘッドレストにより従来よりもさらに前方へ26度倒れるようになり、後席から前方への視界が広がった。

さらに助手席側背面のフットレスト、左右後席下のレッグレストを使えば、身体のほぼ全体を支える快適なリクライニングポジションとなる。レッグレストは調整範囲が従来と比べて約50mm拡大。新たにふくらはぎのリラクゼーション機能を備えている。4人乗り仕様のファーストクラスパッケージでは、後席が左右独立シートとなり、クーリングボックス、格納式テーブルやシャンパングラスも装備する。

さらに、サスペンションやパワートレインのセッティングを切り替える「ダイナミックセレクト」には新たに「Comfort」モードよりさらに快適性を重視した「MAYBACH」モードを設定した。

また、新型マイバッハ Sクラスは、ホイールベースを延長したことでリアドアも大きく重くなっている。そこで後席ドアには電動開閉機能を標準装備。傾斜のある路面でも容易に開閉できるようにした。後方から近づく他の歩行者を検知するとドア機能を自動的に停止するなど、開閉時の安全性にも配慮。後席コンフォートドアは、ルーフライナーに設置したプッシュスイッチで開閉したり、車外ドアハンドルのセンサー部に触れて閉めるなど、複数の開閉方式に対応している。

◆アクティブロードノイズキャンセレーション機能など、究極の静粛性を追求

新型Sクラスの高い静粛性に加え、リアホイールハウス周辺部には発泡吸音材を追加。Cピラーのクォーターライトに使用する合わせガラスの厚みを増し、ノイズ軽減タイヤを装着するなど、追加のノイズ低減技術を採用している。

また、アクティブノイズキャンセレーション機能を使用することで、さらに静かな室内空間を追求。同機能はヘッドフォンのノイズキャンセリング機能に似た仕組みで、逆位相の音波を発生させて主に不快な低周波ノイズを低減する。

サスペンションシステムの6つの加速度センサーから得た基準信号をもとに専用のアルゴリズムによって必要となる逆位相波をあらかじめ計算。実際のノイズに遅れることなく打ち消す仕組みとなっている。20km/h以下の低速域や180km/h以上でウインドウノイズが主なノイズとなった場合には自動的に作動を停止。サイドウインドウやスライディングルーフが開いているときも逆位相波は発生しない。

◆リアエアバッグ/ベルトバッグ/クッションエアバッグで後席の安全性を確保

前席シートバックの裏側には「SRSリアエアバッグ」を搭載し、後席の安全性を向上。シートベルトの拘束機能を補完し、乗員の頭や首を支えることで、負荷を大きく軽減する。

エアバッグの外縁部はチューブ状となっており、ガスによって強く膨張する一方その内側となる中央部は周囲の空気を取り込んで柔らかく膨張。これにより、乗員の体格やチャイルドシートの有無など様々な状況に柔軟に対応する。衝突時などにシートベルトの幅が広がる「SRSベルトバッグ」や、座面前部を跳ね上げて衝突時の乗員の潜り込みを防止する「クッションエアバッグ」と組み合わせることで後席の安全性をより高めている。

また、シートベルトの着用を自然な形で促すシートベルトフィーダーを後席左右に採用。リアの左右席のいずれかに着座すると、ベルトフィーダーが自動でシートベルトを手の届きやすい位置まで送り出す。ベルトをバックルに差し込むか一定の時間が経過するともとの位置に戻り、走行中には作動しない。

◆先進技術満載のE-アクティブボディコントロール

ISG搭載の「S580 4マチック」では、フルアクティブサスペンション「E-アクティブボディコントロール」をオプションで選択可能。エアマティックサスペンションをベースに4輪それぞれに48V対応のアクチェーターを追加、スプリングレートとダンパーの減衰力を個別制御する。また、ステレオカメラで前方路面の起伏をモニターしてダンパーの減衰力を演算して準備する「ロードサーフェススキャン」を搭載。タイヤへの初期入力から適切に減衰させるとともに、ばね上にその振動を極力伝えずフラットな乗り心地を提供する。

また、ダイナミックカーブ機能によりコーナリング時のロールによるばね上の傾きを修正し水平になるよう制御。側面衝突の可能性があるとクルマ側が判断すると、瞬時に車高を上げ、頑強なサイドシルで衝撃力を受け止められるようにするなど、衝突安全性に寄与する機能も採用している。

◆後輪操舵システム搭載、低速域での小回りと中高速域での安定性を向上

メルセデス・マイバッハ S580 4マチックは、3982cc V型8気筒ツインターボエンジン「M176」に48V電気システムとISGを組み合わせたユニットを採用する。

エンジン単体では最高出力503ps/最大トルク700Nm。ISGにより20ps/200Nmを短時間発生させることができる。メルセデス・マイバッハ S680 4マチックは5980cc V型12気筒ツインターボエンジン「M279」を搭載。最高出力612ps/最大トルク900Nmという余裕あるパワースペックを備えている。いずれも、9速ATと四輪駆動システム「4マチック」を組み合わせ、必要以上にエンジン回転数を上げることなく快適な走行性能を 実現しつつ、前後の駆動力配分を常に最適化している。

大柄なボディでの四輪駆動システム採用は小回りが効きづらくなるというデメリットを伴うが、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用することで、そのデメリットを解消。低速時に最大約10度リアホイールを傾けることで、駐車時の小回りなどの利便性を高める。約60km/h以下では、リアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大4.5度傾け、日常の走行シーンでの取り回しも向上。約60km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同方向に最大3度操舵することで、走行安定性を高める。

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