フル電動オペレーター非搭乗式ミニショベル《写真提供 コマツ》

コマツは5月13日、リチウムイオンバッテリー搭載の、フル電動オペレーター非搭乗式ミニショベルを発表した。創立100周年を記念して、次世代を見据えたコンセプトマシンとして発表された。

開発機は3tクラスミニショベルのコンセプトマシン。将来の建設機械におけるフル電動実用化への布石とすることが開発目的だ。コマツがこれまで培ってきたバッテリー式フォークリフトやミニショベルの技術をベースに、リチウムイオンバッテリーと油圧を使用しない電動シリンダなどの、新たな技術を搭載することで、フル電動化を実現した。フル電動化によって排ガスゼロを実現するとともに、騒音、排熱を大幅低減する。

また、オペレーター非搭乗式を採用することで車体デザインや性能についても新しい形を実現した。車体コントローラーと車両の操作デバイスは無線LANによる接続で、通常の遠隔操作で必須の設備や環境を整備することなく、さまざまな作業環境でも遠隔操作でのオペレーションが可能。

車両の操作デバイスについてもオペレーターが自由に選択して作業できるほか、機械に乗らずに作業するという新しい働き方が可能で、オペレーターの疲労軽減や作業現場の生産性向上に寄与する。

コマツは、2020年にバッテリー式ミニ油圧ショベル「PC30E-5」を国内向けに市場導入した。2022年度にはこの機種に搭載しているリチウムイオンバッテリー技術を使ったバッテリー式ミニ油圧ショベルを欧州市場へ導入する予定。