メルセデスベンツは5月5日、新型EVの『EQA』(Mercedes-Benz EQA)に、2つの新グレードを欧州で設定すると発表した。
EQAは、メルセデスベンツ『GLA』のEV版で、小型の電動SUVとなる。欧州市場で最初に導入されたのが、「EQA250」グレード。フロントアクスルに電気モーターを搭載する。EVパワートレインの「eATS」には、電気モーター、ディファレンシャル付き固定レシオトランスミッション、冷却システム、パワーエレクトロニクスが統合されており、コンパクト設計とした。
EQA250グレードには、最大出力190hpを発生するモーターを1個、フロントアクスルに搭載する。EQA250のNEDC(新欧州サイクル)による航続は、最大で486km。2層構造のリチウムイオンバッテリーは、車両のフロア下に配置された。このリチウムイオンバッテリーの蓄電容量は66.5kWhだ。
◆フロントアクスルだけでなくリアアクスルにもモーターを搭載
これに対して、新グレードの「EQA300 4MATIC」と「EQA350 4MATIC」には、フロントアクスルだけでなく、リアアクスルにもモーターを搭載する。
EQA300 4MATICの前後のモーターは、合計で最大出力228hp、最大トルク39.8kgmを発生する。動力性能は0〜100km/h加速が7.7秒、最高速は160km/h(リミッター作動)となる。
EQA350 4MATICの前後のモーターは、合計で最大出力292hp、最大トルク53kgmを獲得する。動力性能は0〜100km/h加速が6.0秒、最高速は160km/h(リミッター作動)だ。
◆航続は最大432km
両グレードともに、蓄電容量66.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。WLTPサイクルによる航続は、EQA300 4MATICが最大426km、EQA350 4MATICが最大432kmとなる。
駆動方式は、4WDの「4MATIC」だ。運転状況に応じて、フロントアクスルとリアアクスルのモーターを1秒間に100回、インテリジェントに制御する。通常の走行状態では、リアアクスルの電気モーターをできるだけ使用する。フロントアクスルの電気モーターは、滑りやすい路面を検知した場合や力強い加速が必要な場合、作動する。
EQA300 4MATICとEQA350 4MATICには、アダプティブハイビームアシスト付きLED高性能ヘッドランプ、電動開閉式「EASY-PACK」テールゲート、18インチアルミホイール、64色のアンビエントライトが標準装備される。ダブルカップホルダー、4方向に調整可能なランバーサポート付きシート、操作時の利便性を高めるバックカメラ、レザー製のマルチファンクションスポーツステアリングホイール、直感的に操作できる「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」も標準装備されている。
◆充電を支援するナビシステムを標準装備
「Electric Intelligence」を備えたナビゲーションシステムも標準装備される。目的地までの最短ルートを計算。地形や天候などの要因を取り入れながら、シミュレーションした航続に基づいて、ルート途中での充電を計画してくれる。
購入から1年間無料付帯する「Mercedes me Charge」を利用すると、世界最大の充電ネットワークにアクセスできる。現在、世界31か国の45万か所以上のACおよびDC充電ステーションを擁する。欧州では、17万5000を超える充電ポイントで充電できる。Mercedes me Chargeを使用すると、さまざまなプロバイダーの充電ステーションを利用できると同時に、支払いが簡単に行えるという。
さらに、IONITYのヨーロッパの急速充電ネットワークを、1kWhあたり0.29セントの特別価格で利用することができる、としている。
メルセデスベンツ EQA に新グレード、ツインモーターで292馬力…欧州発表
2021年05月07日(金) 12時30分
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