ボルボカーズ（Volvo Cars）は4月19日、ライドシェアサービスを手がけるDiDi Chuxing（ディディチューシン、滴滴出行）の自動運転技術部門との間で、DiDiの自動運転テスト用車両に関する新たな戦略的提携を締結した、と発表した。
DiDiは、世界有数のシェアードモビリティ技術プラットフォームとして、ネットワーク運用に関するノウハウと多くの実走行データを活用し、世界の自動車メーカーと協力して、自動運転の交通サービスを開発している。同社の自動運転技術部門が、DiDi Autonomous Driving（ディディオートノマスドライビング）だ。
ボルボカーズは、ステアリングやブレーキなどの機能に必要なバックアップシステムを搭載した『XC90』をDiDiに供給する。DiDi Autonomous Drivingと協力して、このXC90に自動運転に必要な追加のソフトウェアとハードウェアを繰み込む。
XC90には、DiDi Autonomous Drivingの新しい自動運転ハードウェアプラットフォームの「DiDi Gemini（ディディジェミニ）」を搭載する。将来的にはDiDiのネットワークで、配車サービスに活用することを目指している。
XC90に搭載されているバックアップシステムや安全機能は、DiDi Autonomous Drivingの高度な自動運転システムと組み合わせられる。これにより、最終的にはロボットタクシーサービスにおいて、安全を確保する運転手無しで車を運行することを可能にするという。
ボルボカーズとDiDi Autonomous Drivingは、今回の合意に基づき、DiDiが米国と中国で自動運転テストフリートを拡大し、商用ロボットタクシー事業の規模を拡大していく中で、長期的なパートナーシップを構築していく、としている。
