
メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は3月23日、新型EVの『EQS』向けの高性能バッテリーの生産を、ドイツのシュトゥットガルト・ヘーデルフィンゲン工場で開始した、と発表した。
EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャの「EVA」を採用した最初のモデルだ。
EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大700km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしているという。
メルセデスベンツは、このEQS向けの高性能バッテリーの生産を、ドイツのシュトゥットガルト・ヘーデルフィンゲン工場で開始した。同工場では主に、トランスミッションを生産してきた。新たにバッテリーを生産することにより、メルセデスベンツのグローバルなバッテリー生産ネットワークにおいて、重要な役割を担うという。
高性能なリチウムイオンバッテリーは、同工場の約300mのラインで生産される。最大12個のセルモジュールやパワーエレクトロニクスを一体設計した「EEコンパートメント」など、さまざまなコンポーネントがEQSのバッテリーシステムを構成している。
EQSには、航続とパフォーマンスに応じて、複数のバッテリーが用意される。蓄電容量は最大108kWhとなり、クラス最高レベルのエアロダイナミクスの効果もあって、WLTP計測で最大700km以上の航続を可能にする、としている。







