ジープ・ラングラー 4xe のファーストエディション《photo by Jeep》

ステランティス傘下のジープブランドは1月22日、『ラングラー』(Jeep Wrangler)初のプラグインハイブリッド車(PHV)の「4xe」(フォーバイイー)の「ファーストエディション」の予約受注を、欧州市場で開始した。今夏、欧州市場で発売される予定だ。

4xeは、ジープブランドのPHVに付される名称だ。すでに、『レネゲード』初のPHVの『レネゲード4xe』と、コンパス初のPHVの『コンパス4xe』が用意されている。

ジープは、レネゲードとコンパスに続いて、ラングラーにもPHVの4xeを拡大展開する。ジープブランドは、2022年までの中期経営計画において、電動化の推進を重視している。ジープブランドの電動化の推進は、PHVを主役に位置付ける。2022年までにPHVを10車種、市場に投入。さらに、EVも4車種をリリースしていく。

◆PHVシステム全体のパワーは380hp

ラングラー4xeは、『ラングラー』の4ドアをベースにしている。専用のボンネットを採用し、スキッドプレートと前後の牽引フックも装備する。オフロードホイールと大径タイヤを標準装備した。最低地上高は274mmで、最大760mmの渡河性能を持つ。アプローチアングルは44度、ブレークオーバーアングルは22.5度、デパーチャーアングルは35.6度と、ラングラーならではの優れたオフロード性能と、環境性能の両立を狙う。

PHVパワートレインは、エンジンが直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボだ。シリンダーヘッドに直接取り付けられたツインスクロールの低慣性ターボチャージャーによって、優れたレスポンスとパフォーマンス、燃費を追求している。

従来のオルタネーターに代えて、「eトルク」と呼ばれるベルト・スタート・ジェネレーターを採用する。モーターは、8速ATと一体設計された。エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、380hpのパワーと65kgmのトルクを獲得する。

◆EVモードでは最大およそ50km

バッテリーは、蓄電容量17kWhのニッケルマンガンコバルトだ。EVモードでは、最大およそ50kmをゼロエミッション走行できるという。バッテリーは、2列目シートの下に配置された。このため、2列目シートが専用設計され、クッションを前に倒してバッテリーのメンテナンスを行う。

充電ポートは、左フロントフェンダーに設けられた。充電状態を示すLEDインジケータが備わる。インストルメントパネル上部にLEDバッテリー残量モニターを装備し、充電中の電池残量を確認できるようにした。

ラングラー4xeには、回生ブレーキを搭載する。ドライバーがブレーキペダルを踏むと、パワートレインコントロールが電気モーターから最大0.25gの回生ブレーキを作動させ、車両を減速させる。これにより、ブレーキパッドの寿命が延びるという。

◆3種類の走行モードが切り替え可能

ラングラー4xeには、「E Selec」と呼ばれる3種類の走行モードがある。ドライバーは、ステアリングホイール左側のボタンを操作して、パワートレインモードを選択する。選択したモードに関係なく、バッテリー残量が少なくなると、自動的に「ハイブリッド」モードに切り替わる。

ハイブリッドモードは基本モードで、2.0リットルエンジンと電気モーターのトルクを最適にバランスする。このモードでは、パワートレインは最初にバッテリーの電力を使用し、バッテリー残量が少なくなると、エンジンからの駆動力を追加する。

「エレクトリック」モードでは、パワートレインは、バッテリー残量が少なくなるまで、ゼロエミッションで走行する。「eセーブ」モードでは、2.0リッターエンジンからの駆動力を優先し、バッテリーの電力を節約する。ドライバーは、「Uconnect」モニターを介して、eセーブモード中に、バッテリーセーブとバッテリー充電のどちらかを選択することもできる。

◆ファーストエディションは充電関連装備が充実

ファーストエディションには、より効率的な家庭充電用の「easyWallbox」、公共充電用の「モード3ケーブル」が付属する。カーゴオーガナイザー、4xeのロゴ入り車両カバー、3年間の延長車両保証(合計5年間)、カスタマーケアプログラムの「ジープウェーブ」も付帯する。

ボディカラーは、ブラック、グラナイトクリスタル、ブライトホワイトの3種類から選択できる。クリスタルのアクセント、18インチホイール、フルLEDヘッドライト、スペアタイヤ用ハードカバーも装備される。コネクティビティの面では、8.4インチのUconnectタッチスクリーン、スマートフォン連携、オンボードコネクトを備えたナビシステムに加えて、バッテリーの充電レベルと航続に関する情報を表示する7インチTFTが採用されている。

安全面では、アダプティブクルーズコントロール、前方衝突警告プラス、リアクロスパス検出を備えたブラインドスポットモニタリング、リアカメラと新しいフロントカメラ、前後のパーキングセンサー、キーレスエンター 「Ngo」などが装備されている。

ジープ・ラングラー 4xe のファーストエディション《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe のファーストエディション《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe のファーストエディション《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー 4xe《photo by Jeep》