メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ《photo by Mercedes-Benz》

メルセデスベンツは12月18日、2021年にデジタルワールドプレミアする予定の大型EVセダン、『EQS』の最新プロトタイプの写真を公開し、同車に新技術を搭載すると発表した。

◆新開発の電動車向けアーキテクチャ「EVA」を最初に採用

EQSは、メルセデスベンツが新開発した電動車向けアーキテクチャ、「EVA」を最初に採用するEVとなる。EVAは、EQSに続く4車種のEVの技術的基盤を提供するだけでなく、メルセデスEQブランドのプログレッシブな高級車に対する顧客の期待を完全に満たすという。

EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型SクラスのEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャのEVAを採用した最初のモデルだ。EQSの欧州発売は、2021年を予定している。

EVAは、モジュラー設計となっており、モデルシリーズ全体に適用できる。ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブカーセグメントはもちろん、ホイールベースやトレッド、システムコンポーネント、バッテリー容量を変えることにより、小型サルーンから大型SUVまで、メルセデスベンツの幅広いクラスにEVを展開することが可能になるという。

◆病院の手術室と同等の空気品質を実現する高性能HEPAフィルター

EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャーのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大700km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしている。

EQSの室内には、オプションでエアフィルターシステムが装着できる。この高性能のHEPAフィルターは、ボンネットの下に燃焼エンジンがないEVならではのスペースの一部を活用する。容積は約10リットル、サイズはA4ページおよそ4枚分で、室内で最高の空気品質を追求する。PM2.5レベルの細かいほこり、窒素酸化物、二酸化硫黄、不快な臭いをろ過することができる。

EQSは、HEPAフィルターを使用することで、病院の手術室と同等の空気品質を実現するという。システムの有効性は、「DIN EN1822」によって公式に認定されている。これは自動車部門で初めてという。

◆最新の「MBUX」と充電サービス

EQSには、最新の「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザーエクスペリエンス)が搭載される。最新のMBUXは、人工知能(AI)のおかげで使いやすさを高めている。この優れたソフトウェアソリューションの基盤となるのが最新のAIだ。MBUXを使用すると、完全な無線更新機能も利用できるという。

EQSの顧客は、「メルセデスミー・チャージ」を介して、400を超えるさまざまなオペレーターを擁する世界最大の充電ネットワークにアクセスできる。メルセデスミー・チャージでは、公共充電ステーションにおいて、再生可能エネルギーから得られたグリーン電力を利用することが可能だ。

欧州の充電ステーションへの便利なアクセスは、「メルセデスミー・チャージ・チャージカード」、「メルセデスミー・アプリ」、車両のメディアディスプレイから行える。個別の契約は必要ない。顧客は、支払い方法を一度登録すれば、簡単に決済を行うことができる、としている。

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