2020年シーズンのルノーF1チーム(#3 D.リカルド、#31 E.オコン)《写真提供 Pirelli》

グループ・ルノー(Groupe Renault)はF1イタリアGP決勝日の6日、現在のルノーF1チーム(自陣ワークスチーム)を来季2021年は「アルピーヌF1チーム」へと改称する旨を発表した。ブランド再編に関する動きの一環と見られる。

F1のチーム名、厳密にはコンストラクター名というものの推移や記録統計は難解で、複数解釈が存在したりもするが、ルノーのワークスチームはF1の歴史において何度か姿を現しており、2016年から参戦中の現ルノーF1チーム(今季エントリーリストにおける正式チーム名は「ルノー DP WORLD F1チーム」)は第3次ワークスといえる。チーム本拠は英エンストンで、2002〜11年の第2次ワークスの流れを汲む陣営だ(かつてのベネトンがさらなる前身)。

その現ルノーが、来季は「アルピーヌ」のブランドを名乗っての参戦に切りかわる見通しとなった。

最近のF1はチーム名(コンストラクター名)の変更が活発といっていい状況にある。特に自動車メーカー/ブランドの名が付くことが多い印象だ。

ルノーからアルピーヌへの変更は“増減なし”だが、来季は現レーシングポイント(かつてのフォースインディア)がアストンマーティンを名乗ることになっており、2019年から前ザウバーがアルファロメオになってもいる(エントリーリストのチーム名に先行して“次の名”が入っているようなケースもあり、少々ややこしいが)。

ちなみにイタリアGPで優勝したホンダ製パワーユニット搭載陣営の名はアルファタウリ(優勝者ピエール・ガスリー)、今季登場の新名称だが、こちらはレッドブルのファッションブランドの名だ(ここは前トロロッソの時代からレッドブルの系列チーム)。また、名門ウイリアムズはその名こそ残っているが、今回のイタリアGPでウイリアムズ一家がチームから去る節目を迎えたというニュースもあった。

来季登場のアルピーヌF1チーム、ドライバーに関してはエステバン・オコンの継続起用と元王者フェルナンド・アロンソの復活起用が既に決まっており(ダニエル・リカルドはマクラーレンへの移籍が決定済み)、マシンカラーはフランス国旗の配色をイメージしたものになるようだ。なお、ルノーの名もパワーユニットの名称に残るとされる。

2020年シーズンのルノーF1チーム(#3 D.リカルド)《写真提供 Pirelli》 2020年シーズンのルノーF1チーム(#3 D.リカルド)《写真提供 Pirelli》 2020年シーズンのルノーF1チーム(#31 E.オコン)《写真提供 Pirelli》