後方の牽引車両が透過して見えるヴァレオXtraVueトレーラー《photo by Valeo》

ヴァレオ(Valeo)は4月28日、車両が牽引しているトレーラーやトレーラーハウスを視覚的に透明にして、ドライバーが後方を確認できる世界初のシステムの「ヴァレオXtraVueトレーラー」が、「2020年PACEアワード」を受賞した、と発表した。

「PACEアワード」は、『オートモーティブニュース』が20年以上にわたり、自動車業界に貢献する卓越したイノベーションや技術革新、業績をあげたサプライヤーを表彰する賞だ。同賞は、自動車業界でのイノベーションのベンチマークとして、世界中で認められている。

ヴァレオXtraVueトレーラーにより、ユーザーは被牽引車の後方を見ることができるようになる。ヴァレオが開発したカメラとソフトウェアにより、このシステムは牽引車と被牽引車から撮影されたデータを統合して、ひとつの映像にする。このイメージを前方のモニターに映し出すことにより、ドライバーはまるでトレーラーやトレーラーハウス越しに透けて見えるように、車両後方を確認することができる。これにより、運転操作は被牽引車のサイズにかかわらず、簡単になる。ドライバーは自車の周囲をしっかりと確認しながら、車線変更や、バック、駐車などの運転操作を行うことができる。

ヴァレオ2019年1月、米国ラスベガスで開催された「CES 2019」において、ヴァレオXtraVueトレーラーを発表した。2019年末、米国市場で発売されている。

ヴァレオは、ここ数年、数多くのPACEアワードを受賞している。2005年に車線逸脱警告システムの「LaneVue」、2006年にマイクロハイブリッドシステムの「StARS」、2007年に死角検知センサーの「マルチ・ビーム・レーダー(MBR)」、2008年に駐車支援システム「Park4U」、2012年にワイパーシステム「AquaBlade 」、2013年に「エアインテークモジュール」、2014年に「バックオーバープロテクションシステム」、2015年に「高効率オルタネーター」、2016年に「電動スーパーチャージャー」と「水冷コンデンサー」、2018年には「SCALAレーザースキャナー」が同賞を受賞している。

処理をしていない画像《写真 ヴァレオグループ》