トヨタ自動車は4月13日、新型『ハリアー』を今年6月頃にも発売する予定で、ホームページ上にはその概要が掲載されている。その中で気になる装備が録画機能付きデジタルインナーミラーの搭載だ。これはひょっとしてドライブレコーダー(ドラレコ)なのだろうか?
“あおり運転”などが社会問題化した影響もあり、世の中ではドライブレコーダに対する関心が極めて高いのは多くの人が認識している。そんな中で新型ハリアーに搭載するデジタルインナーミラーには、前後方向映像をSDカードに記録する録画機能が搭載された。これはトヨタとしては初めての採用となる。
前後方向の映像を録画するとなれば誰もが「これは2カメラ型ドラレコなのか?」そんな思いを抱くはずだ。ただ、発表文にはその辺りの記載は一切なく、あくまで『デジタルインナーミラー(前後方録画機能付)』とある。仮にドラレコなら、その辺りの表現があっても不思議ではないと思うが、これはどうしてなのか。
デジタルインターミラーを機能させるには当然ながらカメラが必要だ。新型ハリアーではそのために車両の前後にこのカメラを装着し、その映像をSDカードに記録することが可能にしている。ただ、衝撃発生時の映像を残す保存機能についての記載は今のところない。容量いっぱいになると記録を停止するか、あるいは上書きしてしまうのか。この辺りも現時点では明確ではない。
ドラレコとして使うなら衝撃時の映像を自動保存するのは欠かせない機能であり、この機能を搭載していないためにドラレコと記載していないのだろうか。
もう一つ気になるのは、映像の記録に使うカメラだ。ドラレコで使うなら120度程度の画角は常識で、これは左右から突っ込んでくるクルマや歩行者などの動きを捉えるための必要なスペックだ。しかし、トヨタがセーフティセンスで使って来たカメラの画角は50〜60度程度とそれほど広くない。これではドラレコとして使うのは心許ない。
公開された新型ハリアーのフロントビュー写真を拡大してみると、セーフティセンス用のカメラとは別に、もう一つのカメラが備わっているのがわかった。レンズは結構な凸形で広角レンズにも見える。これが前方を捉えるデジタルインナーミラー用カメラだとしたら、ドラレコ並みの画角も期待できる。
果たして新型ハリアーに搭載されるデジタルインターミラーは、ドラレコとして機能するのか。これらの状況から推察すると、衝撃時の映像を別フォルダに保存するようなドラレコとしての機能は備えないものの、走行中の前後方向の映像は記録する簡易ドラレコとして搭載されたのではないか。この搭載は少なくともドライブの思い出記録として新たな活用方法も期待できる。
今わかるのはここまで。6月の正式発表を楽しみに待ちたい。
【トヨタ ハリアー 新型】録画機能付き「デジタルインナーミラー」はドラレコ機能を備えるのか?
2020年04月24日(金) 12時30分
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