新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》

フィアットは、EVになった新型『500』のワンオフモデル、「500ジョルジオ・アルマーニ」(Fiat 500 Giorgio Armani)をイタリア本国で発表した。

◆新型500の掲げる哲学に心を動かされたディカプリオ

このワンオフモデルは、チャリティ目的でオークションに出品される予定だ。オークションの全収益は、地球環境と生物の多様性を守るために俳優のディカプリオが設立したNPO、「Earth Alliance」に寄付される。

フィアットブランドは、新型500の開発にあたって、20年の長きにわたって気候変動防止に取り組み、生物多様性の保全に力を注いでいるディカプリオとコラボレートした。米国の俳優であり、環境保護活動家であるディカプリオは、第3世代の新型500の掲げる哲学に心を動かされ、フィアットの使命を支持したいと考えたという。

新型500の掲げる哲学とは、気候変動への取り組みだ。主力モデルの500を電動化することにより、地球の環境保全に貢献することができるという。

地球環境改善に貢献しようというフィアットブランドの戦略に賛同したのが、イタリアを代表するアパレルブランドのひとつ、アルマーニを立ち上げたジョルジオ・アルマーニだ。持続可能な素材や天然の素材、リサイクル素材を活用するという意思と取り組みによって、新型500のEVのワンオフモデル、500ジョルジオ・アルマーニを開発している。

◆酸化チタン含有塗料によって空気を浄化

ジョルジオ・アルマーニと、彼が主宰するオートクチュールハウスは、EVへと変貌した500に独自の解釈を与え、時代を超越した仕立てとサステナビリティを表現することをテーマに、500ジョルジオ・アルマーニを生み出した。アルマーニは、レーザー技術を駆使し、服飾生地の3次元にできるだけ近づけることを目指して、車体のスチールパネルに専用のマイクロシェブロン模様仕上げを施した。その結果、オリジナルカラーの「アルマーニ・グレイグリーン」が、シルキー効果によって引き立てられているという。

さらに、エクステリアには、革新的な不透明塗料である「トップコートエアライト」を使用した。この塗料には酸化チタンが含まれており、その効果で公害物質や臭いが吸収され、空気が浄化される。フィアットによると、500ジョルジオ・アルマーニに使用された塗料の空気清浄能力は、10立方mの植物の葉に相当し、およそ1本の樹木分の空気が浄化されるという。

足元のホイールのデザインでは、「GA」のロゴが力強いエレメントとなり、ソフトトップに使うファブリックもロゴでカスタマイズされた。アンバー色のウィンドウは、環境との調和感と洗練度を表現しているという。

◆ポルトローナ・フラウの認証済み天然皮革を使用

インテリアは、シート地にポルトローナ・フラウにより供給されたフルグレインの認証済み天然皮革を使用した。このレザーは、革の表面で一番外側の部分の体毛を取り除いただけの天然皮革だ。傷などを隠さず、ヤスリをかけたり、磨いたり、スムーズにしたりしない自然な風合いとした。カラーはグレイのニュアンスを持たせたベージュの「グレージュ」で仕上げられた。装飾には、最高品質の皮革製品に施される手作業からヒントを得て、マイクロシェブロン模様のウールバンドと組み合わせている。

素材の自然さと高級感は、滑らかで彫刻的な美しさを追求したダッシュボードインサートによっても強調されている。木目を生かした再生材で薄い、アルミ製インレイで縁取られた。ジョルジオ・アルマーニのホームコレクションブランド、「アルマーニ/カーザ」のエレガンスと現代性によって、インスパイアされたデザイン、としている。

新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》 新型フィアット 500 ジョルジオ・アルマーニ《photo by Fiat》