アバルト 695 70° アニヴェルサーリオ《photo by Abarth》

フィアットの高性能車部門のアバルトは2月24日、ブランドの1949年誕生から70周年を記念して、アバルト『695 70°アニヴェルサーリオ』で欧州8か国3700kmを、1949時間以内に走破するツアーを開始した、と発表した。

アバルトブランド誕生70周年記念車として発表されたのが、695 70°アニヴェルサーリオだ。アバルトが1949年に設立されたことにちなんで、世界限定1949台が生産される。2019年11月には、日本市場にも限定202台が導入され、完売している。

◆専用色のビンテージグリーン

695 70°アニヴェルサーリオの外観は、「Monza 1958」と呼ばれる専用のビンテージグリーンで塗装された。1958年のモンツァにおいて、当時の『500アバルト』が、6つの国際記録を樹立したことに由来する。フロントリップスポイラー、サイドスカート、前後のフェンダーアーチ、ドアミラーカバーなどは、「Campovoloグレー」で仕上げた。ボンネットのスコーピオンステッカーとルーフのチェッカーフラッグパターンには、同じ色が使用されている。足元は、17 インチの「SuperSport」アルミホイールで引き締められた。昔ながらの書体のバッジと、ビンテージスコーピオンエンブレムも装着されている。

インテリアは、サベルトの「Tricolore」と呼ばれる専用シートを採用するなど、スポーティな演出を施した。 コクピットには、限定車であることを示すシリアルナンバープレートが添えられる。Appleの「Car Play」やグーグルの「Android Auto」に対応した。インフォテインメントシステムの「Uconnect7」には、高解像度スクリーン、最新のナビゲーションシステムが採用される。

◆手動で角度を調整できるリアスポイラー

695 70°アニヴェルサーリオには、新開発のリアスポイラー「Assetto Variabile」が装備された。アバルトによると、高速コースでのグリップと、高速走行時の安定性が向上するという。

新開発のリアスポイラーは、手動で角度が調整できる。これは、レースでメカニックがスポイラーの角度を調整して、レーシングカーのパフォーマンスを最大限に引き出すことにヒントを得たものだ。イタリア・トリノのFCA(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)の風洞実験施設において、アバルトエンジニアが開発に取り組んだ。この風洞実験施設ではイタリアで唯一、風速最大210 km/hを可能にする。

695 70°アニヴェルサーリオでは、リアスポイラーを0〜60度の角度で12ポジションに調整できる。 最大傾斜位置の60度では、200km/hでの走行時、ダウンフォースを最大42kg増加させることができる。これにより、とくにサーキットにおいて、優れた車両ダイナミクスと高速でのより安定した走行性能を実現するという。

◆1.4リットルターボは180hp

パワートレインは、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンだ。最大出力は180hp、最大トルクは25.5kgmと、シリーズ最強のスペックを獲得する。0〜100km/h加速は6.7秒で駆け抜ける。アクティブエキゾーストシステムの「Record Monza」が装備されており、痛快なサウンドを発生する。

ブレンボ製ブレーキを標準装備した。フロントには4ピストンアルミ製キャリパーと305 mm径ディスク、リアには240 mm径ディスクが装備される。前後ともディスクには、穴開き仕様だ。FSDテクノロジーを備えたコニ製リアサスペンションも装備されている。

◆ファンやクラブ会員などが交代でドライブ

アバルトは今回、ブランドの1949年誕生から70周年を記念して、アバルト695 70°アニヴェルサーリオで欧州8か国3700kmを、1949時間以内に走破するツアーを開始した。オランダ・アムステルダムを出発し、ベルギー、ドイツ、スイス、イタリア、フランス、スペインを経由して、ポルトガル・リスボンを目指す。

ツアーには、ファン、クラブ会員、ジャーナリストが参加し、アバルト695 70°アニヴェルサリオを交代でドライブする。途中、さまざまなイベントを行いながら、1949時間(およそ80日)をかけて、欧州8か国3700kmを走破し、4月中旬ごろ、ポルトガル・リスボンにゴールする予定だ。

アバルトは、すべてのクラブとファン、ヨーロッパ各地からのアバルト愛好家と一緒に、アバルト70周年のお祝いを締めくくる最高の方法、としている。

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