『フォード vs フェラーリ』メイキング (c) 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

1960年代のルマン24時間耐久レースで、絶対王者フェラーリに立ち向かったフォードの実話をもとに描く映画『フォード vs フェラーリ』。10日より全国で公開中だ。レースシーンの撮影風景をとらえたメイキング映像2種がこのほど解禁された。

作品はマット・デイモンとクリスチャン・ベイルの2人が初共演で主演を務めている。デイモンがレーシングカーを開発しチームを率いるキャロル・シェルビーを演じ、ベイルがドライバーのケン・マイルズを演じる。軽くネタバレすると、作品はレースの「フォード vs フェラーリ」というよりは、「フォードのスーツ組 vs 現場のシェルビー」、腐れ縁の「マイルズ vs シェルビー」を描く。

したがってレースをよく知らない人にも楽しめる映画になっている。いっぽうレースや自動車業界についての知識があると、知った名前が登場し、見たことのある車が画面の中を走るので、いったいどうやって撮影したのかが気になる。

メイキング映像では、ジェームズ・マンゴールド監督が本物にこだわったというレースシーンの裏側を観ることができる。背景など一部にCGを利用したようだが、レーシングカーやサーキット、スタンドなどを再現している。実際に走行する車をクラッシュさせたり、特殊な機材を使って車を空中に発射したり、監督は本物志向を追求した。また、劇中に登場するレーシングドライバー役として、66年当時マイルズとルマンを走ったドライバーの息子たち(現役レーサー)を起用したそうだ。

マンゴールド監督は、「キャラクターの情熱と熱量、魅力、それにレーシングカーやエンジンといった危険と隣り合わせなものを、アナログでリアル、気骨のあるものとして描こうとした」と振り返る。

「レーサーは時速200マイル(約320km/h)で薄いアルミの車体に乗りトラックを走る。こんな勇敢な生き方が奇跡だということを伝えたい」

『フォード vs フェラーリ』 (c) 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation 『フォード vs フェラーリ』 (c) 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation 『フォード vs フェラーリ』 (c) 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation 1966年ルマン、クリス・エイモン&ブルース・マクラーレン車(向かって左)が優勝。マイルズ&ハルムは僅差の2位(向かって右) 《photo by Getty Images》 1966年ルマンの最終ラップ。写真中央1号車がマイルズ車。 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、マイルズ(ヘルメット&サングラス)とシェルビー。 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、マイルズ/ハルム車 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、マイルズ/ハルム車 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、写真先頭はバンディーニ/ギシェのフェラーリ、続いてマイルズ/ハルムのフォード。 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、バンディーニのフェラーリ330P3。 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン、スタート 《photo (c) Getty Images》 1966年ルマン 《photo (c) Getty Images》