BMW X3 新型のPHV「xDrive30e」《photo by BMW》

BMWは11月4日、新型『X3』のプラグインハイブリッド車(PHV)、「xDrive30e」(BMW X3 xDrive30e)を2020年春、世界市場で発売すると発表した。

xDrive30eグレードには、BMWの最新世代のPHVシステム、「BMW eドライブ」技術を搭載する。X3にPHVが設定されるのは、今回が初めてとなる。

◆PHVシステム全体で292hpのパワー

PHVシステムのエンジンは、2.0リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力184hpを発生する。モーターは最大出力109hpで、8速ATの「ステップトロニック」と一体設計された。BMWの4WD、「xDrive」システムを搭載する。EVモードで走行する場合でも、必要に応じて前輪と後輪の間で駆動トルクを配分する。

エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、292hpのパワーと42.8kgmのトルクを獲得する。この効果で、0〜100km/h加速6.1秒、最高速210km/hの性能を可能にする。

◆燃費は47.6km/リットル

また、バッテリー(二次電池)はリチウムイオンで、後席の下に配置した。EVモードの航続は、最大で55km。この効果もあり、欧州複合モード燃費が47.6km/リットル、CO2排出量が49g/kmと、優れた環境性能を実現している。バッテリーの充電は、家庭用ソケットで6時間以内。「BMW i Wallbox」を利用すれば、およそ3時間半で充電できる。充電ソケットは、フロント左フェンダーのフラップ内に設置している。

新型X3のPHVには、歩行者保護システムを標準装備する。EVモードで低速走行する場合、電動BMWモデル専用に設計されたサウンドを発生する。歩行者や自転車など、他の道路利用者に近づいてくる車両の存在を知らせる。

◆EVモードの最高速は135km/h

新型X3のPHVには、「MAX eドライブ」モードを採用する。これは、EVモード時の最高速を、110km/hから135km/hへと引き上げるモードだ。ドライバーは、センターコンソールのeDriveボタンを操作して、MAX eドライブモードを選択する。

さらに、新型X3のPHVには、補助空調システムを標準装備した。 また、「BMWコネクテッドアプリ」を使用して、スマートフォンから室内装備の一部をリモート制御できる。ドライバーは冬には暖かい車内に乗り込み、夏にはエアコンが適切に作動した車内に乗り込むことができる。

新しいデジタルサービスにより、外出中にバッテリーを充電することが可能だ。このデジタルサービスは、ドライバーが公共の充電スタンドを探すことをサポートし、充電プロセスをリモート機能で制御できるようにする。車両の充電状態、EVモードを組み合わせた航続、エネルギー消費に関する情報を、ドライバーのスマートフォンなどに送信する。

アダプティブサスペンション、アダプティブスポーツステアリング、Mスポーツブレーキシステム、BMWヘッドアップディスプレイが選択できる。最新の先進運転支援システム(ADAS)として、ストップ&ゴー機能付きアクティブクルーズコントロール、ステアリングとレーンガイダンスアシスタント付きの運転アシスタントプラス、パーキングアシスタントプラスが用意されている。

インテリアのスペースは、通常の新型X3と変わらない。トランク容量は450リットルを確保した。リアシートは、40:20:40の3分割で折り畳むことが可能だ。これにより、収納スペースを最大1500リットルまで拡大できる。

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