
ホンダ(Honda)の欧州部門は10月23日、新型『ジャズ』(日本名:『フィット』に相当)に「クロスター」(Crosstar)を設定すると発表した。
ホンダの欧州電動化戦略に沿う形で、クロスターも欧州ではハイブリッドパワートレイン搭載車のみがラインナップされる。新開発の2モーターハイブリッドシステムは、日常走行の多くをモーターのみで行うのが特長だ。
◆フェンダーエクステンション+大径タイヤ
クロスターは、新型ジャズに用意される新バリエーションだ。クロスオーバースタイルのデザインを求めるユーザーにアピールするために、外装を専用デザインとした。
クロスターの前後フェンダーには、エクステンションが装備され、足元の逞しさを強調する大径タイヤを採用した。屋根には、ボディ一体デザインのルーフレールが装備される。フロントグリルや前後バンパーも専用デザインとした。
また新型では、先代よりも鋭く、垂直なショルダーラインを採用。リアフェンダーとホイールアーチを強調し、車のワイドさや安定感を表現する。クロススターでは、フロントピラーからリアピラーまでをブラック仕上げとし、ウインドウラインから上側をダーク系に見えるような演出を施した。
インテリアは、シートとインパネソフトパッドの表皮に、撥水性の高い素材を採用する。インテリアパネルは水平・直線基調のデザインにするとともに、車内からはワイパーを見えにくくした。これにより、運転時の心地よい視界を追求している。
◆最新ホンダセンシング
新型には、先進運転支援システム(ADAS)として、最新の「ホンダセンシング」を採用する。前方を広角に検知するフロントワイドビューカメラを新たに採用した。車両前後に装着された合計8個のソナーセンサーとの組み合わせにより、縁石や路側標識のない道路端の認識など、車両周辺の検知性能を高めた。ホンダとして初めて、近距離衝突軽減ブレーキも採用している。
「コリジョン・ミティゲーション・ブレーキ・システム(CMBS)」は夜間の性能を向上させた。街灯がない状態でも歩行者や自転車を検出し、衝突の危険性がある場合、自動でブレーキをかける。この新しいカメラシステムを利用して、「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」は、渋滞時に低速で先行車に追従する。高速道路などでは、「レーンキープアシスト」が作動する。
新型は、フロントピラーを従来とは異なる断面構造にするとともに、万一の衝突時にはボディへ荷重を流す構造を導入した。この新しい構造技術のおかげで、薄いAピラーデザインが可能となり、ドライバーの視認性が向上した。広大なフロントガラスとフロントクオーターライトを通して、自然光が豊富に差し込み、キャビン内の広がり感を演出している。
◆インフォテインメントの操作はスマホ感覚
新型には、最新のコネクティビティを搭載する。直感的に操作できるインフォテインメント技術を採用。車内をWi-Fiホットスポットにすることも可能だ。
新デザインのLCDタッチスクリーンインターフェイスを導入した。アプリケーションやメディアリストを確認するには、スマートフォンと同様、スワイプコントロールで行い、操作性を引き上げた。また、Apple の「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」に対応している。
なお、欧州市場における新型ジャズの販売は、2020年の半ばに開始される予定だ。








