トヨタの燃料電池システム搭載のFCバス、カエタノ・バス社「H2.シティゴールド」(バスワールドヨーロッパ2019)《photo by Toyota》

トヨタ自動車(Toyota)の欧州部門は10月18日、ベルギーで開幕した世界最大のバスモーターショー、「バスワールドヨーロッパ2019」において、ポルトガルのバスメーカーのカエタノ・バス社が、トヨタの燃料電池システム搭載のFCバスを初公開したと発表した。

カエタノ・バス社は、カエタノ社の商用車の開発・製造子会社として、1946年から生産を開始した。最近ではEVバスを開発し、欧州各国で販売している。

また、カエタノ社とトヨタは1968年、商用車の欧州への供給拠点として「トヨタ・カエタノ・ポルトガル」を設立した。長年にわたり構築した信頼関係に加えて、バス開発と製造の実績を踏まえて、FCバスの分野に提携を拡大している。

カエタノ・バス社は、バスワールドヨーロッパ2019において、トヨタの燃料電池システム搭載のFCバスを初公開した。燃料電池スタックは、バスの屋根の上に搭載する。水素は、合計容量37.5 kgの5つの水素タンクから供給する。航続は最大400km。水素の充填は、9分以内に行える。

このFCバスは、『H2.シティゴールド』と命名された。2020年半ばに商業化されるまでの数か月間、ヨーロッパのさまざまな都市で試験運行を行う予定、としている。