第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータ《画像 ブリヂストン》

ブリヂストン、東京大学、日本精工、ローム、東洋電機製造は共同で、「第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータ(IWM)」の開発を進め、2025年に実証実験をフェーズへの移行を目指すと発表した。

第3世代走行中ワイヤレス給電IWMは、世界で初めて、電気自動車(EV)に必要な受電から駆動までのすべての機能をタイヤの内側に配置。走行中ワイヤレス給電性能、モータ性能、車両への搭載性を大幅に改善する。

走行中ワイヤレス給電IWMの開発では、制御手法、機械部品、タイヤとホイールの構造や材料・磁性材料、パワーエレクトロニクス、半導体パワーデバイスなど様々な技術を結集。この中でブリヂストンは、給電を阻害しないタイヤを開発した。これにより受電コイルをタイヤ内側に配置し、送電コイルと受電コイルの間への異物の侵入をタイヤでガード。給電中に金属異物が混入した際に送電停止となるリスクを低減する。

日本のCO2排出量のうち、自動車からの排出量は17.9%にのぼり、排出量削減が求められている。その動向を踏まえて世界中の自動車メーカーが車両の電動化の開発・普及を推進しているが、大量のバッテリーを生産するための資源の枯渇が懸念されている。本プロジェクトでは、より少ないバッテリー搭載量でEVの航続距離を確保可能にする走行中ワイヤレス給電IWMの技術開発を推進。2022年までにタイヤを含めた車両での評価を行い、2025年に実証実験フェーズへの移行を目指す。