光学用レンズなどを手掛けるエドモンド・オプティクス・ジャパンは9月18日にポートメッセなごやで開幕した第2回名古屋オートモーティブワールドに、自動運転技術に欠かせなライダー開発向け近赤外線カメラレンズや光学素子を公開している。
エドモンド・オプティクス・ジャパンのアジア地域イメージ事業ユニット池田篤史イメージングエンジニアは「非球面レンズは以前までは画像用途であったり、人が見える色、可視光といわれる波長を前提に造られるものが多かった。ここ最近、自動運転関連で需要が高まっているレーザーやライダーに合わせて近赤外のコーティング、透過率を上げるためのコーティングを施した非球面レンズを取り揃えている」と話す。
また「ミラーにカーブを持たせることで、反射した光を集める」ことができる非軸放物面ミラーも展示、「通常、光を曲げて、光を集めるには鏡とレンズ異なる別々の部品を使って構成していたが、鏡にカーブを持たせることで1つで鏡とレンズの作用をひとつの部品で構成することができ、その分スペース的な余裕もできるし、2つの部品を位置決めする手間も省けてコスト削減に貢献できる」という。
このほか「展示している各種デバイスを用いた実験用のレンズホルダーも造っている。太い筒の中にレンズを納めて、専用のツールで中に入れて複数のレンズを組んだ形で実験できるようになっている。光の量を構成するための絞りオプション、固定の大きさの開口であればピンホールのようなものも用意している」とのことだ。
エドモンド・オプティクスが日本で行われている自動車技術関連の展示会への出展は今回初めてとなる。「以前のセンサーは光をあてて感知するフォトダイオードが主流だったが、最近のセンサーはカメラに置き換わってきている。以前のようにただ光をあてるだけではなくて、モノを見るということになるとレンズやフィルターが非常に重要な部品になってくる。自動車分野への広く拡販していきたい」と池田氏は語っていた。
エドモンド・オプティクスは米国ニュージャージー州に本社を置き、光学部品で高いシェアを持つ。米国で開発、設計された製品の多くは、中国にある工場で生産されるが「ガラス加工は秋田で行っている。メイドインチャイナであるが、コアな部品は日本で造っている」という。
エドモンド・オプティクス、ライダー開発用近赤外線カメラレンズなど公開…名古屋オートモーティブワールド2019
2019年09月19日(木) 10時30分
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