メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》

メルセデス・ベンツ日本はフルモデルチェンジした、SUVの中核モデル、『GLE』を日本に導入。新型はGLE初となる3列7人乗りモデルとなった。そこで7人乗り設定の背景やそのユーザー層について商品企画担当に話を聞いた。

◆最大のポイントは7人乗り

----:1998年にGLEは『Mクラス』という車名で日本に投入され、当時はSUV専門ではないプレミアムブランドが販売する初のSUVということで話題となりました。2015年に名称をGLEと変え、初代の発表から約20年、メルセデスベンツのSUVの中核モデルとして親しまれてきています。今回そのモデルがフルモデルチェンジということですが、その最大のポイントは何でしょう。

メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画2課マネージャーのマニュエル・テロネス氏(以下敬称略):3列目のシートがあることが最も特徴的なことです。同時にMBUXの採用も挙げられます。また個人的に好きなのはアンビエントライトですね。そういったものを用いた室内の雰囲気がとても良いと思っています。

----:今回5人乗りではなく3列7人乗りの仕様に変わりました。そこでGLEのユーザー層はどのように変わると考えていますか。

テロネス:これまでの家族だけで乗るということではなく、友人と一緒に乗る、子供であったり子供の友人やその親、自分や義理の親、家族ではなくそれ以外の人たちなど、乗員の多様性が広がるようにユーザー層も変わっていくと思います。

◆世界中から要望があった3列シート

----:先代GLEのユーザーから3列シートが欲しいという要望があったのでしょうか。

テロネス:日本だけではなく、世界的にそういった要望が強くありました。GLEはSUVとして素晴らしいのですが、どうしたらもっと人をたくさん乗せることができるのかということです。もちろんGLSというクルマはあるのですが、そうするとサイズがかなり大きくなり、値段も高くなります。そこでGLEの範疇で手が届くところということを要望されていたのです。

実は私も先代GLEを持っているのですが、子供を迎えに行って子供とその友人たちをボーリングに連れて行ってあげたいと思っても、そのお友達を全員を乗せてあげることができなかったのです。しかし、これからは3列目があるのでそういったことが可能になります。実体験として3列になるのはうれしいことなのです。

また、この3列目が必要なければ畳んでしまうことで、相当広く使える空間ができ、その代わりに荷物を乗せることができるようになります。

◆安全性はもちろん7人乗りをぜひ

----:新型GLEを導入するにあたり日本から何か要望したことはありますか。

テロネス:開発するにあたり毎回様々な市場からフィードバックや情報提供があるのですが、日本に関しては特に安全性といったものを必ず最重要視するようにという要望を入れています。今回採用されたアクティブブレーキアシストも日本にとっては非常に重要なものです。他の国でも安全性は重要視されますが、日本ほどではありません。どちらかというと、目立つクルマやかっこいい側面をより強く要望されています。しかし、日本においては特に安全性に力を入れるように要望しているのです。

----:安全性に関しては他のメルセデスについても、日本から同じような要望が出ていると思うのですが、特にこのGLEに特化したものは何かありますか。

メルセデス・ベンツ日本広報室の木下潤一氏:様々なマーケットが集まってプロダクトをどうしようかという会議を年に何度もやるのですが、そこでGLEに5人乗りとともに7人乗りを作ったらどうかというアイディアが本国から提案されました。それに対し日本は大賛成したのです。多くの台数を日本で確保するのでぜひ開発を進めてほしいと要望しました。そこでドイツでは5人乗りと7人乗りがあるのですが日本では7人乗りのみを投入することにしたのです。

メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画2課マネージャーのマニュエル・テロネス氏《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》 メルセデスベンツ GLE《撮影  内田俊一》