2年ぶり2度目の優勝を目指す佐藤琢磨。

第103回インディアナポリス500マイル・レース(インディ500)は現地24日、「カーブデイ」と呼ばれる最終プラクティス日程を行い、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が225.468mphを記録して3番手にランクされた。

トップはトニー・カナーン(AJ・フォイト・エンタープライゼス)の225.517mphだった。シボレー勢に対し劣勢だったホンダ勢がここへ来て2〜7番手へと巻き返した。

佐藤は「集団の中でのマシンの動きは、今年のこれまでで一番良い状態に仕上がったと思います」という。

「これが最後のプラクティスですが、レースに向けて良い準備ができました。3番目に速いラップはトラフィックの中でトゥを使って出たスピードだったとはいえ、そこまで持って行けたっていうことは、車が自分と一体化していたことの証明にはなると思います。トップ5にいることとができれば、絶対的なスピードはともかく、良い方向に向かっているということだと思います」

「今日混乱してしまうと非常に不安になるのですが、昨夜シミュレーターで出て来たインフォメーションとかなり気温の差はあったので、涼しいコンディションでの走りが多かったプラクティスで得た情報、それらをうまく組み合わせて考えられるベストのパッケージにできたと思います」

「トラフィックの中ではみんなそこそこ良い動きで抜けるんだけど、先頭に出た瞬間に物凄い風圧で、まったくリードが保てない。そこがレースでは凄く難しいジレンマになると思います」

苦戦していたかに見えた琢磨10回目のインディ500だったが、本人の評価ではここまで「過去2番目の仕上がり」という。最終ラップで優勝争いをした2012年以上だと言うのだ。「(優勝した)2017年のマシンというのは絶対に追いつかない領域。多分、今年は誰もそういう状況にはなっていないと思いますが。ただ、相対的なトラフィックの中での動きとか仕上がりで言えば、2017年の自分たちのレベルに近付いている。だから(過去10年で)2番目に良い状態だと思います」

佐藤琢磨のインディ500、2度目の優勝がにわかに現実味をおびてきた。

2年ぶり2度目の優勝を目指す佐藤琢磨。 2年ぶり2度目の優勝を目指す佐藤琢磨。 スペシャル・カラーのレーシング・スーツを身に纏う佐藤琢磨。 マシンのカラーリングもスペシャル。 最終プラクティス最速のトニー・カナーン。 ポールシッターのシモン・パジェノー。 ポールシッターのシモン・パジェノー。 アメリカ期待のジョセフ・ニューガーデン。