三菱 パジェロ が8月に国内生産を終了する。写真は限定車の「FINAL EDITION」

三菱自動車は24日、1982年より販売を続けてきた本格オフロード4WD車『パジェロ』の国内販売モデルの生産を、2019年8月で終了することを正式に発表。「クロカン4WD・RVブーム」を牽引した三菱の主力モデルが、37年の歴史に幕を閉じる。同日より特別仕様車「FINAL EDITION(ファイナルエディション)」を発売する。

三菱パジェロは1982年の登場以来、オフロードにおける高い悪路走破性と、都会的雰囲気を兼ね備えた乗用車感覚の本格オフロード4WD車として人気を獲得。都市型SUVが市場を席巻する中でも、三菱車ならではの独自の個性を放ち続けた。


パジェロ人気を支えたのは「パリダカ」を始めとするモータースポーツでの活躍だった。世界一過酷なラリーといわれるダカールラリーに発売翌年の1983年から参戦、7大会連続を含む通算12回の総合優勝をおさめた。参戦を通じて得られた4WD技術やSUVづくりのノウハウは、現在も三菱の市販車の多くに継承されている。

現行モデルは2006年に登場した4代目にあたり、「スーパーセレクト4WD-II」や「アクティブスタビリティ&トラクションコントロール」の採用など、改良を続けながら約13年のロングライフをまっとうした。パジェロはこれまで国内で累計64万台以上(2019年3月時点)を販売したが、近年では年間数百台程度まで落ち込んでいた。

三菱は日本国内向け仕様の販売・生産終了に合わせ、特別仕様車ファイナルエディションを設定する。「37年の感謝を込め、人気オプションを装備し、お買い求めやすい価格設定とした」としている。人気グレードであるクリーンディーゼル車の「EXCEED」をベースに、快適装備などを充実させた。


エクステリアではルーフレールと電動ロングサンルーフを標準装備。ボディカラーは、モノトーンのウォームホワイトパール、ブラックマイカ、スターリングシルバーメタリック、3way2toneのスターリングシルバーメタリック/アイガーグレーメタリックの全4色を展開。

インテリアは、本革シートとパワーシート(運転席/助手席)を標準装備。

機能面では、寒冷地仕様を標準装備し、寒い環境での利便性を向上したほか、悪路での脱出性能を高めるリヤデフロックや、SRSサイドエアバッグ&カーテンエアバッグを標準装備した。

価格は453万0600円(税込)。700台の限定販売となる。

また、人気のディーラーオプションを組み合わせたお得な「FINAL EDITION アクセサリーパッケージ」を設定。リヤデフレクター、スペアタイヤカバー(メッキ)、マッドフラップ(アルミプレート仕様)のパッケージで、12万2752円(税込、参考取付工賃1万4968円)とした。

なお、海外向けのパジェロ、『パジェロスポーツ』は引き続き販売(生産は岐阜県のパジェロ製造)が継続される。

三菱 パジェロ FINAL EDITION 三菱 パジェロ FINAL EDITION 三菱 パジェロ 初代(ミッドルーフワゴンEXCEED)《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 初代(ミッドルーフワゴンEXCEED)《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 初代 キャンバストップ《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 2代目《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 2代目《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 3代目《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ 3代目《画像 三菱自動車》 三菱 パジェロ(2002年ダカール仕様)《撮影 土屋篤司》 三菱 パジェロ 4代目《撮影 宮崎壮人》