トヨタ・プロエース シティ

トヨタ自動車の欧州部門は4月18日、『プロエースシティ』(Toyota Proace City)を発表した。実車は4月30日、英国で開幕する「バーミンガム商用車ショー2019」で初公開される。

プロエースシティは、トヨタとPSAグループの提携の最新の成果となるもの。トヨタとPSAグループは2012年から、欧州市場の小型商用車の分野において、協力してきた。PSAグループは、プジョー『エキスパート』とシトロエン『ジャンピー』をベースにした小型商用車の『プロエース』をフランスで生産し、トヨタにOEM供給している。

2018年秋、トヨタとPSAグループは、欧州小型商用車での提携関係を拡大すると発表した。2019年末から、PSAグループがトヨタに、PSAグループのスペイン工場で生産した小型バンもOEM供給する内容だ。このモデルが、プロエース シティとなる。トヨタはプロエース シティを、トヨタの欧州小型商用車市場における存在感をさらに強化するモデルに位置づける。

◆プジョーやシトロエンの商用車と新たな兄弟車関係に

プロエースシティは、PSAグループの小型商用車、プジョー『パートナー』、シトロエン『ベルランゴ』、オペル『コンボ』と車台やエンジン、ボディの一部を共用する。パートナー、ベルランゴ、コンボの最新モデルは、2018年夏に発表されている。

プロエース シティのフロントマスクには、トヨタ車らしい表情が採用された。またプロエース シティは、PSAグループの「EMP2」車台をベースに開発。5名乗りのショートボディ(全長4400mm)と、7名の乗りのロングボディ(全長4700mm)の2種類が設定される。パワートレインは、ガソリンとディーゼルで、最大出力は75hpから130hpと幅広い。トランスミッションには、5速と6速のMTに加えて、8速ATが用意された。

◆マルチメディアシステムが充実。スマホのワイヤレス充電も可能

プロエースシティの最大積載量は、3.3立方m(ショートボディ)から、4.3立方m(ロングボディ)まで。荷室は、欧州の標準的な積荷規格の「ユーロパレット」が2個積載できる大きさだ。

マルチメディアシステムとして、8インチのタッチスクリーンを採用する。最新世代の3Dコネクトナビゲーションシステムや、ドライバーが運転中、視線を逸らさずにナビゲーション、電話、メディア機能を制御する音声認識機能を備える。このシステムには、リアルタイム交通情報、サービスステーションおよび駐車場情報、ガソリン価格情報、気象情報などが分かるコネクトサービスが利用できる。

スマートフォン用のワイヤレス充電システムも用意した。センターコンソールの専用ストレージスペースに内蔵された充電マットを使用して、Qi規格に適合したスマートフォンやタブレット端末をワイヤレスで充電できる。

◆商用車でありながら豊富な先進運転支援システムを用意

プロエースシティでは、先進運転支援システム(ADAS)を豊富に用意する。中でも、8速AT車のストップ機能付きアダプティブクルーズコントロールは、フロントガラスの上部の多機能カメラを使用。ドライバーの設定に合わせて車速を自動的に維持し、前走車に追従走行する。

アクティブレーン逸脱警告システムは、カメラによって走行レーンからの逸脱を検出するシステムだ。システムが車線逸脱を検出すると、ステアリングを自動的に操舵し、徐々に車を元の車線に戻す。システム作動中は、インジケータランプが点滅する。

交通標識認識システムは、フロントガラスの上部の多機能カメラを使用して、速度制限標識など特定の道路標識を自動的に検出して読み取る。検出された標識の画像や制限速度は、3.5インチのカラーディスプレイやヘッドアップディスプレイに表示する。この他、コーヒーブレイク警告として、65km/h以上のスピードで2時間運転した後、ドライバーに休憩を取るよう促すシステムを採用している。

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