プジョー508 新型発表会《撮影 小松哲也》

プジョー・シトロエン・ジャポンは3月20日、8年ぶりに全面改良したプジョーブランドの旗艦車種『508セダン』(Peugeot 508)の日本仕様を都内で公開するとともに、出荷を開始した。価格は417万〜492万円。今夏にはステーションワゴンモデルを追加するとしている。

新型508セダンは全面改良を機にファストバックスタイルへと姿を変えた。プジョー・シトロエン・ジャポンの上村学プジョープロダクトマネージャーは「新型508は、これまでの概念にとらわれず表現力豊かで、強い個性を持つことが必要とされた。そのキーとなるポイントはファストバックスタイル。ファストバックスタイルの特徴は低いボディライン、ルーフからリアエンドにかけて美しい曲線を持つこと。典型的なセダンよりも低く美しく、そしてスポーティだ」と語る。

さらに「新型508の個性はデザインだけでなく、ボディ自体にも表れている。低くスポーティなデザインを実現するためにフレームレスドアを採用し、同時に実用性を確保するためにリアにハッチゲートを採用している。新プラットフォームEMP2により、先代508に比べ80mm(全長が)コンパクトで35mmも(車高が)低いボディに仕上がっている。大幅な装備アップにも関わらず20kg減量、最小回転半径の削減にも成功している」と強調。

また「低くスポーティなファストバックスタイルだがラゲッジルームはハッチバック化により開口部が広く荷物の出し入れがしやすくなっている。2列目を倒せば旧型を大きく上回るフラットに近いスペースを造り出せる」とも述べた。

新型508では先進安全装備がさらに拡充されている。アクティブセーフティブレーキは二輪車や夜間の検知精度を向上させた第2世代のシステムをPSAグループとして初採用したのを始め、レーンポジショニングアシストをプジョーブランドで発売搭載した。いずれも全車標準となっている。

またプジョー初のナイトビジョンが上級グレードにナッパレザーシートやパノラミックサンルーフなどとともにパッケージオプション(65万円)として設定されている。ナイトビジョンについて上村氏は「フロントグリルの赤外線カメラで約200m先の映像を捉える。歩行者あるいは自転車をインストルメントパネルに映し出し、捕捉したターゲットが自車の進路と交錯する可能性がある場合、黄色い枠でドライバーに知らせる。対象者がさらに接近し、より危険性が高い場合、赤い枠で再度警告する」と解説する。

一方、パワートレインは「高トルクの2リットルクリーンディーゼルと、180馬力にパワーアップされた1.6リットルピュアテックガソリンエンジン。トランスミッションはすでに『308』、『3008』などで定評がある最新の8速オートマチックEAT8を組み合わせる」とのことだ。

都内で開かれた発表会にはPSAグループでプジョーブランドCEOを務めるジャン・フィリップ・アンバラト氏も登壇し「508のセダン、ステーションワゴン、SUVにおいてプラグインハイブリッド仕様を出していく。ゼロエミッションで50km以上の走行、それも時速135kmまでが可能で、1週間電気だけで走ることができる」と述べていた。

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