2019年仕様マシンをアンベイルするトヨタ勢の面々。《写真提供 TOYOTA》

現地11日、英国バーミンガムで開催されたショー「Autosport International」にて、トヨタは世界ラリー選手権(WRC)参戦車両「ヤリスWRC」の2019年仕様を公開した。マニュファクチャラーズタイトルの連覇と、王座独占を狙う。

年初恒例の「Autosport International」で、WRCトップ戦線を戦う陣営が一堂に会してのシーズンラウンチイベントが実施された。昨季マニュファクチャラーズチャンピオンのトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)の人車もそこに集い、今季仕様の「ヤリスWRC」をアンベイルしている。

トヨタは今季がワークス参戦再開3年目。昨季は復帰後初、トヨタにとっては1999年以来となるマニュファクチャラーズタイトル(チームタイトル)を早くも獲得してみせた。チーム代表のトミ・マキネンは、「この成功にとどまることなく、我々の『もっといいクルマづくり』への挑戦は続きます。そして2019年シーズンは、マニュファクチャラー選手権タイトルを防衛し、ドライバー、コ・ドライバーの各選手権タイトルも狙います」と、王座独占への決意を語っている。

トヨタは1990年代に4回、ドライバーズチャンピオン(&コ・ドライバーチャンピオン)を輩出した。同年代のマニュファクチャラーズ王座獲得は3回で、これら主要タイトルの独占は93年と94年の2度あった。今年、四半世紀ぶりの王座独占を目指す。

2019年のトヨタのドライバー布陣は、チーム残留のオット・タナクとヤリ-マティ・ラトバラ、そして新加入のクリス・ミーク(加入発表時に未定だったミークのコ・ドライバーはセブ・マーシャルに決まった)。

3人の今季カーナンバーも発表されている。WRC最上位戦線では従来、チームごとにまとまったナンバーとなる原則だった(昨季のトヨタは7〜9番)が、今季はプライオリティ1のランクのドライバーに関してはF1のようなドライバー固有選択制となり、チーム内でも番号が“飛ぶ”ことがあり得る状況に。実際、タナクは「8」、ラトバラは「10」、ミークは「5」となっている。

なお、カーナンバー1が前年のドライバーズチャンピオン(に使用権あり)という原則は不変で、今季はシトロエンに移籍して自身7連覇を目指すセバスチャン・オジェが引き続き「1」をつける。また、全戦参戦ではないながらもヒュンダイに加入した2004〜12年チャンピオンのセバスチャン・ローブは「19」。

WRCの2019年シーズンは全14戦、開幕戦モンテカルロは今月24〜27日に開催される。

「トヨタ・ヤリスWRC」の2019年仕様。《写真提供 TOYOTA》 「トヨタ・ヤリスWRC」の2019年仕様。《写真提供 TOYOTA》 「トヨタ・ヤリスWRC」の2019年仕様。《写真提供 TOYOTA》 「トヨタ・ヤリスWRC」の2019年仕様。《写真提供 TOYOTA》 タナクのカーナンバーは「8」に。《写真提供 TOYOTA》 ラトバラは「10」。《写真提供 TOYOTA》 トヨタ新加入のミークは「5」。《写真提供 TOYOTA》 4陣営が一堂に会してのキックオフイベント。《写真提供 Red Bull》 シトロエンに移籍して王座防衛を目指すS.オジェ。《写真提供 Red Bull》 シトロエンの2019年仕様マシン(#1 S.オジェ)。《写真提供 Red Bull》 ヒュンダイの2019年仕様マシン(#11 T.ヌービル)。《写真提供 Red Bull》 Mスポーツ・フォードの2019年仕様マシン(#3 T.スニネン)。《写真提供 Red Bull》