エレクトロビット(EB)の自動運転テスト車両

オランダに本拠を置く車載半導体の大手サプライヤー、NXPセミコンダクターズ(NXP)は6月22日、エレクトロビット(EB)と高度自動運転車向けの新プラットフォーム開発で提携すると発表した。

エレクトロビットはドイツの自動車部品大手、コンチネンタルの子会社。自動車産業向けに、組み込みおよびコネクテッド技術ソリューションを提供しているリーディングデベロッパー。コネクテッドカーのインフラストラクチャ、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)技術、ナビゲーション、ドライバーアシスタント、電子制御ユニット(ECU)、およびソフトウェアエンジニアリングサービス向けに、柔軟で革新的なソリューションを提供する。

EBとNXPの新プラットフォームは、EBの「robinos」ソフトウェアフレームワークに、NXPの「BlueBox」自動運転開発プラットフォームを組み合わせたもの。自動車メーカーが、高度自動運転機能の開発を容易にすることを目指す。

EBのrobinosは、進化する自動運転機能の開発と市場投入や、先進的な車載システムの複雑さの管理を可能にするソフトウェアフレームワーク。さまざまな異なる運転機能向けに、オープンインターフェースとソフトウェアモジュールを備える。自動運転に必須の最高の機能安全性とエラー管理を統合し、自動運転機能の開発の迅速化を可能にする。先進的な状況検知とパス・プランニング機能を可能にする人工知能(AI)も搭載。

一方、NXPのBlueBox自動運転開発プラットフォームは、世界の自動車産業が要求する厳しい安全性、消費電力、処理性能を満たす包括的な自動運転車コンピュータ。複雑なマルチストリームセンサデータをリアルタイム処理。EB robinosソフトウェアフレームワークが、これらのマルチストリームデータをNXP BlueBoxエンジンに転送。データ融合させ、車両の周囲の完全な360°モデルを生成する。

NXPは、「自動車メーカーは自動運転アプリケーションの効率的な市場投入にあたって、非常に困難な課題に直面している。複数の車載センサーからのマルチストリームデータをいかに確実に素早く転送するか、複雑なソフトウェア開発に社内でいかに取り組むか、いかに差別化を図るか、などの課題に対するソリューションへのニーズが高まっている」と述べている。