
スイスに本拠を置くABBは、同社の革新的な塗装技術「PixelPaint」がステランティス傘下のDSオートモビルの電動フラッグシップ『N°8』に採用されたと発表した。
PixelPaint技術は、1000個以上の微細なノズルを個別制御できる塗装ヘッドをABBのロボット「IRB 5500ペイントシリーズ」に搭載したシステムだ。3Dビジョンシステムと連携し、車体に極めて近い距離で塗装を行うことで、100%の塗料を車体に塗布し、オーバースプレーや空中への飛散を完全に排除する。
この技術により廃棄物が削減され、環境処理要件も軽減されるため、DSオートモビルの持続可能性目標に大きく貢献する。日本ペイントのモノコート塗料と組み合わせることで、DS N°8の特徴的なデュオトーン塗装を実現する。
生産は2025年後半から、ステランティスのイタリア・メルフィ工場で本格稼働する予定だ。完全自動化された持続可能なプロセスにより、フランスブランドの魅力を体現した仕上がりを提供する。
ABB、ステランティス、日本ペイントの3社は、カンヌで開催された自動車ボディ仕上げに関する国際会議「SURCAR Europe」でこの協業を発表し、イノベーション賞を受賞している。


