
フォルクスワーゲンはドイツで6月21〜22日に開催される「ニュルブルクリンク24時間レース」に、強化された『ゴルフGTI クラブスポーツ24h』2台で参戦する。
19号車には、レーシングドライバー兼フォルクスワーゲンテストドライバーのベニー・ロイヒター(ドイツ)、7度のラリークロス世界チャンピオンのヨハン・クリストファーソン(スウェーデン)、ハイコ・ハメル(ドイツ)、ニコ・オットー(ドイツ)が乗車する。76号車にはヤスミン・プライジヒ(スイス)、ファビアン・フェッテル(ドイツ)、ティモ・ホッホヴィント(ドイツ)、クリスチャン・ゲプハルト(ドイツ)が参戦する。両車ともデュイスブルクのマックス・クルーゼ・レーシングが準備・エントリーを担当する。
2台のゴルフGTIクラブスポーツ24hは、代替燃料車両のAT3クラスで出走する。フォルクスワーゲンと共同開発された革新的なシェルE20バイオエタノール燃料を使用する。耐ノック性の高い混合燃料により、GTIエンジンの効率的な運転が可能となり、CO2排出量を大幅に削減するとともに、1回の給油あたりの航続距離も向上する。
397hp(291kW)、最高速度265km/hのゴルフGTIクラブスポーツ24hは、昨年と比較して多くの部分が最適化されている。ベニー・ロイヒターは「車両分類に関する新しい規則により、車両重量が30kg増加した。これを約50hpの出力向上で補っている」と説明する。さらに、フォルクスワーゲン・チーム・マックス・クルーゼ・レーシングは空力性能と効率をさらに向上させた。ロイヒターは「リアウイングをより後方に移動することで、リアウイングへの空気の流れを変えた。その結果、ダウンフォースを維持しながら空気抵抗を減らすことができた」と語る。
ヨハン・クリストファーソンは「同時に、軽量コンポーネントの使用などにより、より良い重量配分を実現した。さらに、重心が低くなり、性能が向上している」と付け加える。全距離にわたってすべての部品の可能な限り高い信頼性を確保することにも焦点が当てられた。車両にはプロトラック製の軽量ホイールも装着されており、その軽量化により回転質量が減少し、ホイールベアリングなどの回転部品や高負荷部品を保護する。
2024年にロイヒター、クリストファーソン、ハメル、オットーのドライバー4人組は、ゴルフGTIクラブスポーツ24hの驚異的なポテンシャルを実証し、AT3クラスで1位を獲得した。2025年も再びクラス優勝と総合順位での好位置が目標。しかし、ノルトシュライフェでの24時間レースは困難で予測不可能な挑戦であり続ける。
ヤスミン・プライジヒは「コースが最大の敵。天候条件はしばしば不確実で、前方で事故が起こったり、アスファルトに汚れや破片が落ちたりする。状況は常に変化している。そのため、最終的には膨大な距離を問題なく乗り切るには運も必要。私はいつも言っている。この長時間の後にフィニッシュラインに到達できれば、それはすでに勝利なのだ」と語っている。






