バイク用エアバッグを開発中の豊田合成が衝突テスト実施《写真提供 豊田合成》

豊田合成は11日、自動車向けに培ってきたセーフティシステムの技術を活かし、「自動二輪車用エアバッグの開発」を進めていると発表した。今回、早期の市場投入を目指し、実車での衝突試験を自社で行った。

同社は「移動する全ての人に安全を届けること」を目指し、各種モビリティを対象とした新製品の企画・開発に取り組んでいる。特にグローバルでは自動二輪車などの事故で年間約36万人が亡くなっていることから、その乗員保護を重要なテーマの一つに位置づけている。

世界保健機関(WHO)による公表情報の2021年のデータによると、自動二輪車と自動三輪車の乗員の死者数は年間約36万人に上る。

自動二輪車の限られたスペースにも搭載可能で保護性能の高いエアバッグの開発を行っており、今回の試験では、自動二輪車の正面衝突時のエアバッグの開き方や乗員の身体の受け止め方を検証した。

今後は実際の環境下での試験やシミュレーション技術を活用し、四輪車の衝突事故とは異なる状況での乗員保護の課題解決に向けて継続的に開発を進めていく。