フェラーリ212インテル・カブリオレ《photo by Ferrari》

『カーセンサーEDGE』9月号(発行:リクルート)の特集は「フェラーリとピニンファリーナ」である。

バティスタ・ファリーナが創立したカロッツェリア“ピニンファリーナ”、はエンツォ・フェラーリの作った自動車会社と出会ったことによって、世界で最も美しいカーデザインのブランドとしてその名を世界に知られるようになる。

その実績を背景に自動車のみならず工業デザイン全般からエンジニアリングまで業態を広げた。現在はインドの巨大財閥の傘下となり、豊富な資金力を背景に自動車メーカーとしても事業を展開している。

日本のクルマ好きにしてみれば、ピニンファリーナ=フェラーリであり、『カーセンサーEDGE』によると、フェラーリとのコラボレーションのなくなった現在、ピニンファリーナの存在価値が薄まったと誤解する人も多い。実際には、ピニンファリーナは以前よりも強固な組織になっているそうだ。

いっぽう、社長として活躍したアンドレアやパオロといった、創業者バティスタ・ファリーナ直系の孫が亡くなり、「昔のピニンファリーナとは別の会社」と思う人も増えている、と『カーセンサーEDGE』。フェラーリのような超有名ブランドとのコラボレーションなど今後は不可能である、と。

自ら自動車メーカーとなったピニンファリーナに、今後のコラボレーションの可能性は小さいだろう。フェラーリとピニンファリーナという、自動車史上最も濃厚で甘い関係の中から生み出されるクルマは、今、走っているものが最後なのだ。

ディーノ206GT《Photo by Klemantaski Collection/Hulton Archive/ゲッティイメージズ》 フェラーリP6ベルリネッタ・スペチアーレ《photo by Ferrari》 フェラーリ512BB(プロトタイプ?)《photo by Ferrari》 フェラーリ・テスタロッサ《Photo by National Motor Museum/Heritage Images/Hulton Archive/ゲッティイメージズ》 フェラーリ575Mマラネロ《photo by Ferrari》 フェラーリ・エンツォ・フェラーリ《photo by Ferrari》 『カーセンサーEDGE』9月号《発行 リクルート》