ティアフォーが開発するCo-MLOps Platformの概念《画像提供 ティアフォー》

自動運転ソフトウェアの先駆者であるティアフォーは、AI開発をスケールさせる新たな取り組みとして、Co-MLOpsプロジェクトを開始した。このプロジェクトにより、世界中で収集されるセンサデータが共有可能となり、各社の自動運転AI開発が強化できることが期待される。

ラスベガスで開催されるCES 2024では、ティアフォーのブースで実証実験の成果が展示される。実証実験は、世界8地域で行われ、各地域で収集された映像データを用いてエッジAIモデルの環境認識性能を評価した。

自動運転AI開発には大規模なデータセットが必要だが、これまでは各社が独自にデータを収集し、重複が生じていた。ティアフォーは、この問題を解決するため、Co-MLOps Platformの開発を推進する。このプラットフォームは、AWSのサービスを活用し、効率的かつ安定した運用を目指す。

さらに、参加企業は独自の技術資産や品質管理手段を保持でき、成果はSOAFEEフレームワークやOpen AD Kitと統合される。これにより、ソフトウェア定義型自動車の量産に向けたソフトウェア開発が促進される。

ティアフォーの加藤真平CEOは、「モビリティ業界のAI開発に新たな協調と競争が生まれ、様々なイノベーションが生まれると信じている」とコメント。また、松尾豊教授は、「最先端の自動運転AIを日本から発信できることには大きな価値がある」と述べた。

2024年の上期には、センサアーキテクチャの最適化や大規模言語モデルを活用したデータ検索の開発が目指される。また、低消費電力で動作するマルチモーダルAIモデルの開発を進め、高度な環境認識能力を備えたエッジAIモデルを実現する予定だ。

ティアフォーが開発するCo-MLOps Platformのワークフロー《画像提供 ティアフォー》 1回目の実証実験を通じて世界8地域で収集された映像データ(ティアフォー製C1カメラを使用)《画像提供 ティアフォー》 CES 2024で展示する低消費電力マルチタスクエッジAIモデルによる環境認識の例《画像提供 ティアフォー》