水素エンジン搭載の海外向けトヨタ・ハイエース 新型のプロトタイプ《photo by Toyota》

トヨタ自動車(Toyota)は11月10日、水素エンジン技術の実用化に向けて、オーストラリアの公道で水素エンジン搭載の海外向け『ハイエース』新型による走行実証を開始すると発表した。

走行実証の期間は2024年1月までの約4か月で、オーストラリア・メルボルン近郊の公道で行う。海外向けのハイエース新型をベースとし、水素エンジン搭載仕様に変更した車両(気体水素搭載)1台を使用する。建設会社や警備会社の運行による走行実証を通じて、水素エンジン技術の実用化を図っていく。

エンジンをフロントに、水素燃料タンクを床下に設置することで、車内スペースと積載量への影響を最小限に抑えた。パワートレインは、『ランドクルーザー300』シリーズ向けのV型6気筒ガソリンターボエンジンで、10速ATを通じて後輪を駆動する。

このエンジンは、圧縮水素ガスで走行するように改良されており、独自の直噴システムを採用することで、欧州の排出ガス規制をクリアしている。水素パワートレインの最大出力は120kW、最大トルクは354Nmとした。

水素パワートレインはCO2のテールパイプ排出をほぼゼロにする一方、エンジン内で水素に点火する過程で微量の窒素酸化物(NOx)を発生させる。しかし、選択触媒還元システムにより、欧州の排出基準を満たすように設計されている。なお、3つの水素タンクは、燃料電池車の『ミライ』で使用されているものと同じ、としている。

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