フィスカー PEAR《photo by Fisker》

フィスカー(Fisker)は8月4日、新型EVのフィスカー『PEAR』を米国で初公開した。米国ベース価格は2万9900ドル(約437万円)。2025年の半ばに発売される予定だ。


◆『オーシャン』に続くフィスカー第二弾は小型EV
PEARは、『オーシャン』に続くフィスカーの2番目の市販モデルになる。PEARとは、「パーソナル・エレクトリック・オートモーティブ・レボリューション」の略だ。フィスカーによると、PEARはデザインやインテリアの機能性、コネクティビティなどのユーザーエクスペリエンスの面で、新基準を標榜。独自のデザインと革新性を備えている、と自負する。

また、PEARは、コンパクトな5人乗りの都市型EVになる。コンセプトは、「アジャイルなアーバンEV」だ。持続可能性やテクノロジー、デザインをデジタル接続させ、PEARに融合する。直感的なコントロール、スポーティな走行性能、豊富なストレージスペース、そして自動車業界初の装備を採用するという。

フィスカーPEARの現地ベース価格は2万9900ドル。フィスカーの最初の市販車、電動SUVのオーシャンの米国でのベース価格は、3万7499ドル(約548万円)。このオーシャンと比較すると、PEARはリーズナブルな価格を実現したという。

◆同クラスの他のEVよりも部品点数を35%削減
PEARはフィスカーのSLVプラットフォームをベースに開発された。フィスカーの新たな開発プロセス「Steel++」を採用し、同クラスの他のEVよりも部品点数を35%削減する。

また、高度に接続された電気工学アーキテクチャとして、フィスカー・ブレードのセントラル・コンピューティング・プラットフォームを初めて導入した。独自の「フーディニ・トランク」(ハイドウェイ・リフトゲート)と、「フルート」と呼ばれるフロント収納コンパートメントを装備した。とくにフルートは、市街地駐車での荷物の積み込みが簡単に行えるという。

PEARのコンパクトなボディは、スポーティなハンドリングを実現すると同時に、広々とした室内空間を確保した、と自負する。最大6名乗りのモジュール式インテリアには、ワイドなラップアラウンドウィンドスクリーンを装備している。

◆生産開始当初は年間で25万台以上を組み立てる計画
フィスカーはPEARの開発にあたって、フォックスコン・テクノロジー・グループ(鴻海科技集団)と提携を結んだ。両社は、次世代EVを開発・生産するプロジェクトで協力していく。

フォックスコン・テクノロジー・グループは、台湾に本拠を置く。Apple社の「iPhone」の生産を請け負っており、シャープの親会社としても知られている。両社の提携では、共同で新しいセグメントの次世代EVとして、PEARを共同開発する。さらに、両社は提携を生かして、PEARをフォックスコン・テクノロジー・グループで生産する。

フィスカーとフォックスコン・テクノロジー・グループは提携に基づき、共同でPEARのプロジェクトに投資する。また両社は、新しい軽量プラットフォームの「FP28」を共同開発していく。

フィスカーPEARは米国オハイオ州で生産され、当初は年間で25万台以上の生産を目指している。北米、ヨーロッパ、中国、インドを含むグローバル市場への投入を計画している。米国オハイオ州の生産拠点の場所を決定した後、両社は2025年、PEARの生産を開始する計画、としている。

フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》 フィスカー PEAR《photo by Fisker》