ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》

ランボルギーニ(Lamborghini)は4月26日、イタリアで開催された「ミラノデザインウィーク2023」において、『ウラカンSTO』に設定するランボルギーニ創業60周年記念車を初公開した。世界限定60台を発売する予定だ。

◆ブルーのボディカラーにカーボンファイバーのアクセント
ウラカンSTO は、ウラカンのパフォーマンスの頂点に立つ高性能モデルだ。このウラカンSTOをベースにしたランボルギーニ創業60周年記念車は、2種類が用意される。1台はアスレチックスポーツウェアに着想を得ており、もう1台はモータースポーツのチームカラーにインスパイアされた。どちらの仕様も、シートに60周年記念のロゴが刺繍され、マットブラック仕上げの 20インチ鍛造アルミホイール「Hek」で、足元を引き締めている。

1台はブルーの色合いが特長だ。「Blu Ageus」のボディカラーを基本に、「Blu Astraeus」のトリムや「Blu Mira」仕上げのカーボンファイバーを組み合わせることができる。インテリアは、ブラックの「Nero Cosmus」とグレーの「Grigio Octans」のアルカンターラで仕上げられた。「Nero Ade」のディテールに、青い「Blu Amon」のステッチが施される。

もう1台は、ボディカラーにグレーの「Grigio Telesto」とブラックの「Nero Noctis」を使い、露出したカーボンファイバーを配した。室内には、ブラックのNero Cosmusと グレーのGrigio Octansのアルカンターラに、赤い「Rosso Alala」レザーとステッチをあしらっている。

◆自然吸気5.2リットルV10は最大出力640hp
ウラカンSTOは、ウラカンのレーシングカー「スーパー・トロフェオ」の公道バージョンを目指して開発され、レーシングカーのテクノロジーとスリリングな感覚を兼ね備えた公道を走れるスーパーカーを標榜する。車名の「STO」とは、「スーパー・トロフェオ・オモロガータ」を意味する。

エンジンには、ランボルギーニのモータースポーツ部門の「スクアドラ・コルセ」が持つノウハウが、注ぎ込まれた。ミッドシップには、直噴5.2リットルV型10気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載する。最大出力は640hp/8000rpm、最大トルクは57.6kgm/6500rpmを引き出す。サーキット向けに最適なエンジン出力になっていると同時に、アクセルレスポンスが細かくチューニングされた。0〜100km/h加速は3.0秒、0〜200km/h加速は9.0秒、最高速は310km/hの性能を備えている。

ウラカンSTOには、「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)」に代わって、よりダイレクトな固定ステアリングレシオと3つの新ドライブモードの「STO」、「TROFEO」、「PIOGGIA」が採用された。

STOモードは、天候を問わず、あらゆる道路で楽しめるドライビングエクスペリエンスを追求した。PIOGGIAモードは、濡れた路面や滑りやすい路面でのパフォーマンスを向上させるために考えられたサーキット向けモードだ。「ランボルギーニ・インテグレーテッド・ビークル・ダイナミクス(LDVI)」サブシステムが、優れたロードホールディングを実現するように調整されている。

TROFEOモードは、ドライ路面で最大のパフォーマンスを発揮できるドライブモードだ。グリップを最適化し、車両バランスをニュートラルに保つように調整されたLDVIサブシステムにより、車両の精度とレスポンスを向上させている。

◆フロントのボンネットやバンパーを一体設計
エクステリアは、軽量設計と機能的なデザインを組み合わせ、ピュアなパフォーマンスを表現した。ボディパネルの75%以上にカーボンファイバーを使用しながら、エアロダイナミクスも引き上げた。

フロントボンネットとフェンダー、バンパーを一体設計したボディピース、「コファンゴ(Cofango)」を開発した。これにより、フロントの空力性能を最大まで高めると同時に、軽量化も実現しているという。このフロントボンネットは、逆ヒンジで開く。

強度に優れた軽量カーボンファイバー製ボディパネルを使用し、一部には航空宇宙産業向けに開発された「サンドイッチ」と呼ばれる技術を採用して、軽量化が図られた。レーシングスタイルのアルカンターラ張りの内装、30%軽量化されたフロントガラス、新マグネシウムホイール、防音材の低減、チタン製リアアーチも採用する。これらのソリューションにより、『ウラカン・ペルフォマンテ』に対して、トータルで43kgの軽量化を実現した。

◆ダウンフォースを増加させる専用のエアロシステム
ウラカンSTOには、ランボルギーニがレースで培ってきた経験を生かして、競技車両並みの性能を追求する。フロントのリップスポイラーが気流を分散させて、接地効果を高める。フードのエアダクトによって、フロントのダウンフォースが発生。ルーバーによって排出される気流が増加することで、ホイールハウス内の圧力を低減し、ダウンフォースをさらに増やした。

リアでは、シャークフィンがコーナリング時の挙動を向上させる。エアスクープがリアフード下の温度上昇を抑え、ディフューザーがリアのダウンフォースを適正なレベルに維持する。リアウイングは、空力ダウンフォースの増加と抗力の抑制が得られるように設計された。3段階に手動調整可能なスロットデザインにより、ドライバーの運転スタイルに合わせて、フロントの空力バランスを調整することができる。

ブレーキには、F1マシンにも採用されているブレンボ製の「CCMR」カーボンセラミックディスクを導入した。CCMRディスクにレーシングタイヤ、高いエアロダイナミクス、専用ブレーキ冷却システムを組み合わせることにより、高いブレーキ性能を、長時間にわたって安定した発揮するように設計された。ブレーキの信頼性をさらに高めるために、ペダルをわずかに長くしてレスポンスを向上させている。

ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》 ランボルギーニ・ウラカン STO の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》