ランボルギーニ・ウラカン EVO スパイダー の創業60周年記念車《photo by Lamborghini》

ランボルギーニ(Lamborghini)は4月21日、イタリアで開催中の「ミラノデザインウィーク2023」において、ランボルギーニ創業60周年記念車の「ウラカンEVOスパイダー」を初公開した。世界限定60台を発売する予定だ。

◆グリーンのボディカラーにホワイトのアクセント
60周年記念モデルでは、2つの仕様を用意した。どちらのモデルでも、20インチの「ダミソ・シャイニー」と呼ばれるブラックのアルミホイールを装着している。

ひとつめは、グリーンの「ベルデ・バイパー」のボディカラーに、ホワイトの「ビアンコ・イシ」をアクセントにあしらう。インテリアは、「ロッソ・アララ」と「ビアンコ・レダ」を組み合わせた「ネロ・アデ」アルカンターラで装飾されている。

もうひとつは、「ブルー・ルマン」のボディカラーに、白いビアンコ・イシのディテールを配した。ネロ・アデのアルカンターラのインテリアにも同じ配色が使われ、「ブル・アモン(ブルー)」 の刺繍に、「ビアンコ・レダ(ホワイト)」のパイピングを採用している。

◆5.2リットルV10エンジンは最大出力640hp
ミッドシップには、直噴5.2リットルV型10気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載する。最大出力は640hp/8000rpm、最大トルクは61.2kgm/6500rpmを引き出す。駆動方式はフルタイム4WDだ。動力性能は、0〜100km/h加速3.1秒、最高速325km/hのパフォーマンスを可能にしている。

「LPI」(ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ)は、ランボルギーニ独自の慣性プラットフォームで、車両の挙動を正確にリアルタイムでコントロールする。垂直方向の車両ダイナミクスは、「LMS」(磁気レオロジー・サスペンション)により制御され、横方向の車両ダイナミクスはステアリングシステムによって制御される。

ステアリングシステムでは、トラクションコントロールと一体となり縦方向のダイナミクスを決定するトルクベクタリングと、2軸間の常時トルク配分(AWD)を利用して、「LDS」(ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング)と「LAWS」(ランボルギーニ・オールホイール・ステアリング)が4輪を制御する。

◆ドライバーの意志を理解し車両の挙動に置き換える「LDVI」
そして、これら全てのシステムを統制するのが、「LDVI」(ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)だ。これはドライバーの意志を理解し、求められる車両の挙動に置き換えることができるコントローラーとなる。LDVIは、ドライビングダイナミクスを管理するシステムユニットの調整を行う。ドライバーの操作、外部の環境、選択されているドライブモードに基づいて、フィードバック制御からフィードフォワード制御に切り替えて、ドライバーの意図を予測し、車両の制御を行う。

インテリアは、コックピットのセンタートンネルに8.4インチの静電式マルチタッチスクリーンシステムが装備された。ボタン類をデジタル化し、指でタッチするだけで、全てのドライビングダイナミクスの制御とエンターテインメント機能の操作が可能だ。リアルタイムの交通情報の受信やドライブモードに合わせた室内灯の設定もできる。2台のビデオカメラを備えたテレメトリーが運転技術の向上に貢献している。

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