CES 2023。もともとConsumer Electronics Showの略称だったが、現在はCESが正式名称で、Consumer Electronics Showの表記は用いない。《写真提供 イード》

イードは6日、「海外展示会レポート」として、1月に開催された「CES 2023」の調査レポートを発表した。「SDV」への動き、EVのいまと近未来、デジタルライフスタイルなどについて、動画とスライドでレポートする。

CESは毎年1月にアメリカ・ラスベガスで開催される、消費者向け電子機器に関する世界最大の見本市だ。2023年は、コロナ禍で開催規模を縮小した2年間を経て、3年ぶりの本格開催となった。会期は1月3〜8日、出展社数は約3200社、半数以上が海外企業だった。来場者数は11万5000人、約140カ国から参加者があった。

CES 2023レポート概要
レポートでは、SDVへの動き(ソニーホンダ、メルセデスベンツ、VWグループの考えるSDV)、EVのいまと近未来、デジタルライフスタイルを取り上げる。

SDVとはSoftware Defined Vehicle=ソフトウェアに定義される車両。CES 2023ではソニー・ホンダモビリティ、メルセデスベンツ、VWグループ(CRIAD)の各社からSDVに関する出展が見られた。ソニーホンダでは、AFEELAのメディアツアーの模様と、川西社長のインタビューを収録した。メルセデスベンツではチーフソフトウェアオフィサーのマグナス・オストベルグ氏にインタビューし、メルセデスベンツが車載OSを開発する意味について聞いている。また、VWグループのソフトウェア開発企業であるCRIADのプレスカンファレンスを通して、モビリティのコンテンツとしてなぜゲームを手掛けるのかを分析する。

また、CESの会場に現れたEVとその関連動向=EVのいまと近未来をレポートでは紹介している。メルセデスベンツの『ヴィジョンEQXX』と充電器設置プラン、ステランティスグループの各種EV、BMWの『i Vision Dee』など、会場には発売間近の製品から、近い将来を想定したコンセプトカーが出展された。

EVビジネスの新たな動きとしては、商用EVの他社提供や、EV受託生産などの動きもレポートしている。OEMやTier1からは、電動化による社会の歪みについて警鐘を鳴らす意見もあった。

デジタルライフスタイルについては、今後重要度を増す車室内空間の車内UXとしてのイマーシブオーディオ技術の展示をピックアップした。アメリカのTV市場の動向として、韓国勢のLGとサムスン、加えて中国勢のHisenseの展示をレポートしている。日本のキヤノンは巨大映画セットふうのブースをCESで展示し、MRの体験展示とビジネス活用の展示を行った。

さらに考察パートで、ソニーホンダのキーパーソンへのインタビューを通じて、ソニーグループが考える、メタバースとモビリティとの掛け合わせで得られるエンターテイメントの勝ち筋について深掘りした。

現地取材およびレポーティングは、レスポンス副編集長を経て独立したジャーナリスト佐藤耕一氏とレスポンスの三浦和也編集人が主に担当した。

レポートの価格は55万円(消費税込)、ページ数はPPT/A4/69ページ(メインレポート42ページ、考察パート27ページ)、動画は約57分。レポートPPTに加えて報告会(2時間程度)も予定されている。購入はイードのウェブページから。

ソニー・ホンダモビリティが立ち上げたAFEELAブランド《写真提供 イード》 メルセデスベンツ・ヴィジョンEQXX(CES 2023)《Photo by Tayfun Coskun/Anadolu Agency/ゲッティイメージズ》 BMW i Vision Dee(CES 2023)《Photo by Ethan Miller/Getty Images News/ゲッティイメージズ》