イタリアを代表するラグジュアリーファニチャーブランド「ポルトローナ・フラウ」は、「Ducati meets Poltrona Frau」を開催。同イベントでは、同じくイタリアを代表するオートバイメーカー「ドゥカティ」とのコラボレーションモデルで、2022年2月に発表された世界500台限定モデルの『XDiavel Nera（エックス ディアベル ネラ）』が、ポルトローナ・フラウ東京青山に期間限定で9月4日まで展示される。
ポルトローナ・フラウは、本物の価値を知り尽くした名だたる建築家やデザイナーとのコラボレーションを手掛けるプレミアム家具ブランド。ラグジュアリーホテルや美術館、空港ラウンジ、ブランドショップをはじめ、最高級ヨットやハイエンドカーの内装まで、世界中のラグジュアリーなシーンを彩ってきただけでなく、クルマやバイクのシートなどの工業部門も手掛けてきた経緯を持つ。
そんなポルトローナ・フラウとコラボレーションすることで、ドゥカティはプレミアムバイクブランドとしての存在感をアピールしてく目論見だ。今回の展示をきっかけにこれまでバイクに興味のなかったユーザーへも、モビリティとしてのバイクだけでなく、オブジェにもなり得るデザイン性の高さを訴求していきたいと言う。
そしてコラボレーション第1弾の『XDiavel Nera』は、ドゥカティが誇るクルーザーモデル『XDiavel』がベース。“Black on Black”と呼ばれるブラック基調のデザインと、ポルトローナ・フラウが手掛ける上質なレザーシートが魅力となっている。鮮やかなレッドやイエローなどの挿し色を入れることで敢えて骨組みを見せ、アクティブな印象に仕上げる従来のデザインとは一線を画し、車体ベースのブラックに骨組みのブラックを重ねたシックな仕上がり。さらに同モデルのために設えた、職人の手仕上げによるポルトローナ・フラウレザー製シートが個性を際立てる。
シートカラーは、ROSSO SIAM（レッド）、STEEL BLUE（ブルー）、CEMENTO（グレー）、INDIA（キャメル）、SELVA（グリーン）の5色から選択可能。着座面にはXDiavel Neraの名前を想起させるXの文字がレーザー加工によって規則的に配置されるなど、ポルトローナ・フラウならではの造りとなっている。さらに同モデルを注文した500人のドゥカティスタには、シートと同色のポルトローナ・フラウレザー製専用キーリング、およびドキュメント・フォルダーが提供される点もプレミアムなポイントだ。限定車を示すシリアルナンバーも、トレリスフレームの専用プレートに刻印される。
事前に行われたプレス取材会に登壇した宮城光氏は、「日本のバイクメーカー的な価値観では、シートはコストダウンの対象となりやすいパーツであり、こだわりを持つユーザーも少ないのが現状だが、ヨーロッパでは馬に乗っていた文化があり、馬に乗って長距離を移動するには快適な鞍が必要となる。その鞍から進化したのが椅子やソファーであり、そういったところにドゥカティというメーカーが着目し、超一流ブランドとリレーションシップを持ったということが今回のコラボレーションの素晴らしい点。」
「この2社のコラボレーションによって、考え方や見え方が大きく変わっていくと思います。油臭いやガソリン臭い、独りよがりなど、あまり良くないイメージが強いモーターサイクルが、美しいエレガントな世界に入っていければと思っています。」と、同コラボレーションの意義を強調した。
なお、イベントの開催期間は2022年8月27日から9月4日まで。XDiavel Neraは受注生産の限定モデルであるため、ディーラー店頭での展示車の用意はなく、実車を見ることができる数少ない機会となる。XDiavel Neraの価格は345万2000円（税込）。
同会場にはドゥカティを代表するスポーツバイク『Panigale V2 Bayliss 1st Championship 20th Anniversary（パニガーレV2 ベイリス 1stチャンピオンシップ 20周年記念モデル）』も特別展示が行われ、期間中は両モデルとも2台限定での展示販売を行っている。
