アキュラ TLX タイプS の「PMCエディション」《photo by Acura》

ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは7月1日、『TLX タイプS』(Acura TLX Type S)に、「PMCエディション」を米国で設定すると発表した。2022年内に、台数限定で受注を開始する予定だ。

◆熟練した技術者が長時間かけてパワートレインや足回りを組み付け
「PMC」とは、「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」の略で、米国オハイオ州メアリズビルにある『NSX』の工場を指す。TLXタイプSのPMCエディションは、NSXと同じ工場で、ハンドメイドで組み立てられる。

パフォーマンス・マニュファクチャリング・センターは、NSXのグローバル生産拠点だ。熟練した技術者が持つ職人の技と、革新的な先進生産技術との調和を目指している。PMCは、NSXのようなスーパースポーツモデルの少量生産に適した生産設備を備えており、およそ100名の従業員が、各工程で先進のロボット技術と協調しながら、高いレベルの品質とクラフトマンシップを追求している。高度な生産技術を多数有しており、多くの特許を米国で申請済みだ。

例えば、PMCでは熟練した技術者が長時間かけて、パワートレイン、サスペンション、電装部品、インテリア部品、ボディパネルを組み付けていく。ビジュアル作業標準システムにより、技術者は各工程で標準化された作業を忠実に実行することができるという。

◆出荷前の最終チェックもNSX同様の方式
主要なボルトの取り付けはエキスパートによる手締めから始まり、その後ワイヤレス通信が可能なデジタルトルクレンチで締め付けることにより、締付トルクを精密に管理する。車両ごとにボルト一点一点のトルク実績を記録することができ、組立工程の品質を保証する。

PMCの工場の中央には、品質検証センターがある。工場内のあらゆる場所から、ガラス張りの壁を通して検証中の車両を見ることができる。また、高い技術を持った溶接のエキスパートが、部品ひとつひとつを溶接の各ステージで目視検査するとともに、寸法計測を行い、品質や精密性を検証する。この作業は、パワートレイン、サスペンション、ボディパネルといった構成部品の正確な組み付けと、高い動的性能を確保する上で、非常に重要という。

出荷前の最終チェックもNSX同様の方式で行う。ダイナモチェック、塗装検査、悪路シミュレーション、漏水テストなどを実施する。最後にPMCエディションは専用のカバーをかけて、販売店に出荷される。

◆NSXと同じ3種類のボディカラー
TLXタイプSのPMCエディションには、NSXと同じボディカラーとして、クルバレッド、130Rホワイト、ロングビーチブルーの3色が用意される。また、ベルリナブラック仕上げのルーフや、コッパー塗装の20インチ軽量アルミホイールも採用される予定だ。この20インチ軽量アルミホイールは、NSXにインスパイアされたYスポークデザインが特長になる。

リアスポイラーとディフューザーは、カーボンファイバー製だ。ロアサイドシルガーニッシュとグロスブラック仕上げのエンブレムが装備される。

室内には、カーボンファイバー製トリムパネル、照明付きサイドシル、カラーアクセントバインディングを備えたプレミアムフロアマットを装備する。ボディカラーがクルバレッドの場合、赤いコントラストステッチを配したエボニーインテリアになる。ボディカラーがロングビーチブルーパールの場合、ブルーのステッチが施されたオーキッドインテリアになる。ボディカラーが130Rホワイトの場合、スポーティなレッドインテリアを組み合わせる。ウルトラスウェードインサートを備えたミラノレザーシートを標準装備。コンソールには、限定車を示すシリアルナンバープレートが添えられる。

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