プジョー9X8(2021年7月の発表時)《Photo by Peugeot》

世界耐久選手権(WEC)の最上位クラス「ハイパーカー」に今季2022年からワークス参戦するプジョーが25日、注目車「9X8」の実戦登場は夏、ルマン24時間レースの後になる、との予定を明らかにした。

プジョーはルマン・ハイパーカー(LMH)規定のニューマシン「9X8」での今季WECハイパーカー・クラス参戦に向けて準備を進めてきているが、既に3月の開幕戦(米国セブリング)には出場しない意向を表明済みだった。今回、6月に開催される地元フランスのルマン24時間レース(今季WEC第3戦)にも9X8は参戦しないことが明らかになり、WEC実戦登場はアフター・ルマン、夏になる、とされている。

今季のWECは全6戦の予定で、6月の第3戦ルマンの後は7月に第4戦モンツァ(イタリア)、9月に第5戦富士、11月に最終戦バーレーンというスケジュールになっている。

開発の“時間延長”、その理由についてだが、現行ルールではデビューに際してのホモロゲーション(車両承認)が中長期的な支配力をもつため、慎重の上にも慎重を期していきたい、との意向が開発陣にはあるようだ。

現時点での「夏」という予定に基づけば、7月の第4戦モンツァがプジョー9X8のWEC実戦デビュー“最速想定”ということになる。 いずれにしても、ルマンを含む今季前半戦が大きな注目要素を失ってしまったことは事実で、待ち受ける立場のトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)にとっても残念至極というところだろう。

プジョー9X8(2021年7月の発表時)《Photo by Peugeot》 プジョー9X8(2021年7月の発表時)《Photo by Peugeot》 プジョー9X8(開発テストの模様)《Photo by Peugeot》 プジョー9X8(開発テストの模様)《Photo by Peugeot》 プジョー9X8(開発テストの模様)《Photo by Peugeot》