ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》

横浜市のパシフィコ横浜で開催された「ノスタルジック2デイズ」。芸文社の旧車専門誌『Nostalgic Hero』の表紙を飾ったトヨタ『2000GT』”ボンドカー”や、戦前のダットサン『17型』オーナー車両などが人目を引いた。

トヨタ2000GTのボンドカーは1966年式。映画「007」シリーズ5作目「007は二度死ぬ」の舞台は日本で、主役のジェームズ・ボンドの顔が良く見えるようにとフルオープンに改造された。2台が作られ、この個体はボロボロになっていたスペアカーをレストアしたものという。フロントスクリーンが大きく湾曲して低いことや、ウエーバー3連装エンジン、フェンダーミラーレスなど量産型との違いが多い。ちなみに、劇中でボンドが2000GTを運転するシーンは無いため、正確にはボンドカーとは呼べず“ボンド・ヴィークル”などと呼ぶそうだ。

日産『フェアレディZ』432-R(1972)と2022年式Zのカスタマイズドプロトの企画展示も注目。432-Rはレース仕様車。S20型エンジンはそのままに、薄い外装やFRPボンネット、アクリル製ウインドーなどで100kg以上の軽量化が図られている。このS30をイメージして日産が作成した最新型のカスタマイズド仕様は、オレンジのボディカラーにボンネットやルーフ、テールを黒とし、オーバーフェンダーを装着して懐古レーシーに。参考出品だが、反響によっては市販されるかも。

ランボルギーニ『エスパーダ』(1975)もレア車。V12エンジンを搭載した、4シーターのラグジュアリースーパーカーだ。『ミウラ』をデザインしたマルチェロ・ガンディーニ作で、平べったく細長いボディは宇宙船のようでもある。この個体は凄腕エンジンビルダーとして知られる富松拓也氏によって蘇ったもので、主要機関はできるだけオリジナルをキープしているという。

一般公募で選出されたオーナー車両は今回も10台。もっとも古かったのはダットサン『17型』フェートン。戦前の1938年式で、4座席に幌屋根を持つシンプルでタフなモデル。当時のカタログでは「国民標準経済車」とアピールしていた。全日本ダットサン会の佐々木徳治郎会長の所有車で、ピカピカにレストアされている。

同じくダットサンの『ブルーバード』1300SSは1966年式。2代目の410系で、この個体はSUツインキャブレターを装着したスポーツタイプ。父親が56年前に新車で購入し、息子の現オーナーが引き継いで51年が経つというシングルナンバー。フルレストアしているがほとんどオリジナルで、今もドライブを楽しんでいるという。

ルノー『カラヴェル』(1959)はルノーがまだ公団(国営)だった頃の生産で、イタリアのカロッツェリア・ギアによるコンセプトカー『フロリード』の対米輸出モデル。日本に2台あるかないかという希少車だ。リヤに搭載するエンジンは『ドーフィン』や『ゴルディーニ』と同じ850cc4気筒OHVがオリジナルだが、アメリカで1100ccにコンバージョンしている。

ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》 ノスタルジック2デイズ2022《写真撮影 嶽宮三郎》