ホンダジェット2600コンセプト《画像提供 ホンダ》

ホンダの航空機事業子会社であるホンダエアクラフトカンパニー(HACI)は10月12日、最大航続距離4862kmの長距離飛行が可能で、ライトトジェット機で世界初となるノンストップで米国大陸を横断できる最大乗員11人の小型ビジネスジェット機を開発すると発表した。

ネバダ州ラスベガスで開催されたビジネス航空機ショー「NBAA=ナショナル ビジネス・アビエーション・アソシエーション」に、新型小型ビジネスジェットのコンセプト機『ホンダジェット2600コンセプト』を参考展示した。今後、顧客の新たな需要、市場ニーズを検証していく。

ホンダジェット2600コンセプトの航続は約4862km、最大巡航速度は約833km/h、翼幅は約17.29m、室内全長は約5.43m、最大乗員は11人と想定されている。既存の「ホンダジェット・エリートS」では航続:約2661km、最大巡航速度:約782km/h、翼幅:約12.12m、室内全長:約5.43m、最大乗員:8人なので、上のクラスになる。

ホンダジェット2600コンセプトはホンダ独自技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体を進化させ、ノンストップでのアメリカ大陸横断が可能。ライトジェットクラス最大の座席間スペースと室内高、快適性能を実現する与圧キャビン、高い静粛性、目的別に選べる3つの座席レイアウトを提供する。

また、シングルパイロットでの運用が可能なコックピットには、オートスロットルやオートブレーキなど、システムの自律化と電動化を実現した高度な先進技術を新たに導入する。

燃費性能は通常のライトジェット機より20%、中型ジェット機に対しては40%以上の燃費向上を目指す。

HACIの藤野道格取締役社長は、ホンダジェットはこれまでの約5年間、進化してきた、とし、さらに「従来のホンダジェットとは異なるセグメントに向けた新しい機種のコンセプト機を、市場ニーズ検証のため展示した。高効率な大陸横断飛行が可能で、より多くの乗客が搭載でき、そして大幅なCO2削減に貢献する、未来のビジネスジェット機の提案だ」とコメントしている。

ホンダジェット2600コンセプト
●性能
航続(NBAA規定):2625ノーティカルマイル=約4862km
最大巡航速度:450ノット=約833km/h
最大運用高度:4万7000フィート=約1万4326m
●離着陸
離陸距離:3300フィート=約1006m
着陸距離:2500フィート=約762m
●外寸
全長:57.79フィート=約17.62m
翼幅:56.72フィート=約17.29m
全高:15.86フィート=約4.84m
●室内
全長:25.38フィート=約7.74m
全幅:5.08フィート=約1.55m
全高:5.21フィート=約1.59m
乗員:11人(標準でクルー1+乗客10またはクルー2+乗客9)
荷室容積(合計):120立方フィート=約3.4立方メートル
Does the name "HondaJet 2600 Concept" comes from its range of 2,625 nm?Day 3 at #NBAA2021, come to the #HondaJet booth to have a tour of our mockup and you will find out!— Honda Aircraft Co. (@hondajet) October 14, 2021
#ThrowbackMemories If you missed the show yesterday... you may not want to miss this thrilling moment again. #HondaJet2600 #NBAA2021 pic.twitter.com/JYzl0lJc42— Honda Aircraft Co. (@hondajet) October 13, 2021

ホンダジェット2600コンセプト《写真提供 ホンダ》 ホンダジェット・エリートS《写真提供 ホンダ》