ケーニグセグは7月15日、新型スーパーカーのケーニグセグ『ジェスコ』(Koenigsegg Jesko)の量産前のプレシリーズ生産車を初公開した。
◆ケーニグセグ初の本格量産スーパーカーをオマージュしたオレンジカラー
ジェスコは『アゲーラRS』の後継モデルとして開発された。車名のジェスコとは、ケーニグセグの創業者、クリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOの父親の名前に由来している。量産前のプレシリーズ生産車は、シルバーとカーボンファイバーのアクセントが付いたタンオレンジパールで塗装された。ケーニグセグによると、このジェスコは、ケーニグセグ初の本格量産スーパーカー、『CCR』(2004〜06年)のボディカラーへの視覚的なオマージュになるという。
インテリアは、ステアリングホイールの向こう側に、レーシングカー風の「スマートクラスター」と呼ばれるインストルメントスクリーンを装備した。このスマートクラスターは、ホイールと同じようにグラフィックが回転する。ダッシュボード中央には、最新のインフォテインメントタッチスクリーン、「スマートセンター」が採用されている。
量産前のプレシリーズ生産車には、最近のシェイクダウンテストで実証されたフロントサスペンションのアクティブトリプレックスダンパー、アクティブエアロダイナミクス、ミシュラン製タイヤ、「ケーニグセグ・エレクトロニック・スタビリティ・システム」を装備した。ケーニグセグによると、比類のないハンドリング性能を発揮するという。
◆5.0リットルV8ツインターボは最大出力1600hp
パワートレインには、同社の5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計して搭載する。フラットプレーンクランクシャフトや、エアダクトを新たに設計。大容量のエアインジェクション付きターボチャージャーを採用する。ケーニグセグによると、量産V8エンジンとしては、世界最軽量のクランクシャフトという。8500rpmという高回転域までエンジンを回し、より高効率でより多くのパワーを生み出すことを可能にしている。
最大出力は、通常のガソリン使用時が1280hp。混合燃料の「E85」使用時には、1600hpを発生する。最大トルクは153kgm/5100rpm。102kgmのトルクは、2700〜6170rpmの幅広い領域で引き出される。
カーボンファイバー製モノコックシャシーを採用する。オーリンズ製のダンパーは、専用の電気システムとコントローラーで減衰力を調整する。軽量のカーボンルーフは簡単に取り外せ、ほんの数分でクーペからロードスターに変わるという。
◆世界最速のシフトチェンジを標榜する9速「LST」
トランスミッションは、9速の「LST」を自社開発した。LSTは、世界最速のシフトチェンジが可能なトランスミッションを目指して開発された。コンパクトかつ軽量のパッケージに、9個の前進ギアと7個のウェットマルチディスククラッチが搭載されている。連続的に加減速できるクラッチの同時開閉システムにより、トルクを維持しながら、瞬時のギアチェンジを可能にしているという。
大型リアウイングやディフューザーなどにより、エアロダイナミクス性能を追求した。拡大されたアクティブリアウイングは、揚力を最小限に抑えるために高い位置にマウントされ、大きなダウンフォースを生み出す。フロントリップスポイラーには、アクティブなアンダーボディフラップを装備する。ダウンフォースは、275km/h走行時に1000kgに到達するという。
納車は、2022年春から開始される予定。ケーニグセグのクリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOは、「125台限定でのジェスコの生産開始を控えて、量産前のプレシリーズ生産車を初公開できることを嬉しく思う。ジェスコの組み立ては、拡張された1万平方mの工場で始まる」と述べている。
ケーニグセグ『ジェスコ』、量産前のプレシリーズ生産車発表…2022年から納車へ
2021年07月16日(金) 19時00分
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