自動車部品の技術を活用、足裏の圧力データ取得 豊田合成「e-Rubber」

豊田合成は6月16日、e-Rubberセンサを靴の中敷きに搭載することで運動時の足裏の圧力データを取得できる「スマートインソール」を開発したと発表した。

スマートインソールは、薄くて柔らかいe-Rubberセンサを使って足裏の圧力の微妙な変化を高精度で計測できる。軽くて耐久性が高いことが特徴。

e-Rubberは電気で動く次世代ゴムで、自動車部品の開発・製造で培ってきた技術を応用して新規事業創出に向けて開発した。柔軟・薄型で微加重を検知できる「センサ」と、電圧のオン・オフに速やかに反応して伸縮する「アクチュエータ」という二つの機能を持つ。

まずミズノが運営するゴルフスクール(ミズノゴルフスタジオ大曽根店)にサンプル出荷した。ゴルフのスイング時の体重移動などを時系列で計測し、タブレット端末上に色の濃淡(ヒートマップ)などで表示、スイングフォームの改善などに活用する。

ミズノゴルフスタジオ大曽根店と共同で、専用アプリによるデータの蓄積・解析などの機能も拡充し、一般販売につなげる予定。将来的には各種スポーツの上達などを支援するサービスの提供に発展させていく。

また、スポーツ用途に加え、企業や自治体、医療機関などとも連携して、加齢に伴う足腰の衰えの早期発見(予防医療)などヘルスケア分野での活用も目指す。

e-Rubberを用いたスマートインソール《画像提供 豊田合成》 タブレット端末で撮影したスイングフォームの映像を足圧データと連動して表示《画像提供 豊田合成》