ヤマハYZF-R3(台湾)《photo by Yamaha Motor》

ヤマハ発動機は5月14日、2021年12月期第1四半期の連結業績を発表した。連結累計期間(2021年1〜3月)の売上高は4441億円(前年同期比483億円、12.2%増加)、営業利益は483億円(同228億円、89.8%増加)となった。

売上高は、昨2020年3月から顕在化した新型コロナウイルス感染症拡大影響からの回復、北米などの先進国でパーソナルコミューターやアウトドア・ファミリーレジャー需要の増加、新興国二輪車市場の回復、昨2020年から続く中国での設備投資の回復などの影響を受けて、増収となった。

経常利益は529億円(前年同期比260億円、96.9%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は418億円(同322億円、334.8%増加)となった。

セグメント別の業績を見ると、ランドモビリティは売上高2904億円(前年同期比301億円、11.6%増加)、営業利益199億円(同113億円、131.5%増加)となった。

先進国の二輪車市場については、欧州はコンテナ不足による供給遅延により販売台数が減少したが、北米を中心にアウトドア・ファミリーレジャーが活況で需要の伸長が継続したことにより、販売台数が増加し、増収・増益となった。

新興国の二輪車市場では、新型コロナウイルス感染症の影響が大きいインドネシアを除き、販売台数が増加した。タイ、台湾、中国、ブラジルでは2019年第1四半期の販売台数まで回復した。その結果、増収・増益となった。

マリンは売上高975億円(前年同期比68億円、7.4%増加)、営業利益193 億円(同38億円、24.3%増加)となった。

アウトドア・ファミリーレジャー活況に伴い、北米・欧州での船外機需要は堅調に増えている。年初は世界的なコンテナ不足による船積み遅れや出荷保留の影響を受けたが、生産台数増加による供給強化に加え、前年は生産調整を行なっていたため、販売台数は増加した。

2021年12月期通期については、物流ひっ迫の状況や半導体等の部品不足、原材料価格の高騰などの影響はあるが、先進国事業、新興国二輪車事業、ロボティクス事業で良好な事業環境が継続する見通し。